日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「勝つに決まってるでしょ!」

2006-06-19 22:41:15 | CMウォッチ
KIRINが、日本代表のサポート企業だということは、サッカーを知らない人でも知っている事実だろう。
5月くらいからヘビーローテーションで、「勝ちT(シャツ)当たる」というCMを中心に、日本代表応援を盛り上げてきた。

その中で一番のCMは、サッカー解説者の松木安太郎氏の「勝つに決まってるでしょう!!」だろう。
昨夜も、この言葉を試合前に言って応援を盛り上げていた人たちが、いたのではないだろうか?
まぁ、昨日(日時としては今日)のエントリ「変なナショナリズム」という、雰囲気ではなく、その場の盛り上げキーワードとして使っている人のほうが多いだろう。

ところが・・・今夜ボンヤリテレビを見ていたら、新しいCMになっている。
「キャベツ編」らしいのだが、まだまだサッカー日本代表には試合が残っている。
それも対ブラジル戦という、本当に「勝つに決まっているでしょ」という、気合が必要な試合が。
KIRINさんが、諦めたという訳ではないとは思うのだが、タイミングが悪いような・・・。

「勝利の女神・・・」にコメントを下さったsadakun_dさん、ありがとうございました。スポーツ好きな皇族は、多いですね。
久子様と同じようにはできなくても、雅子妃もスポーツについて英文のエッセイなど、様々なスポーツ協会を通じて、書かれても良いように思います。
トラックバックを下さった「九州っ子」さん、ありがとうございました。
不安材料“てんこもり”な状態は、変わらずでしたね。
特に、ペナルティーエリア付近での勝負弱さと、後半の運動量が落ちるのは・・・。
「変なナショナリズム」にトラックバックくださった「マーケティング千日回峰行」の行者さん、ありがとうございます。
「ニュルンベルグ」という場所で、W杯が行われたことの意味は大きいかも知れません。
でもそんな現代世界史を知っている、若年世代がどれだけいるのか?
そしてナチ党大会の演出が今でも通用し、それに熱狂する人たちが数多くいるという事実の裏側に、ある種の怖さを感じます。

変なナショナリズム

2006-06-19 00:18:14 | スポーツ
W杯、クロアチア戦が終わった。
スコア-レスドローと言う結果は、良かったのかどうなのか?それはブラジル戦を待つことにしたい。

毎日新聞のWEBサイトに、サッカーW杯:「日本をなぜ応援しない」 十日町市の“両国応援”に抗議殺到と言う記事があった。

4年前、(日本代表)ベースキャンプ地のボランティアとして活動していた私は、正に「日の丸」や「君が代」、「ニッポンコール」の真っ只中にいた。
でも、「日本のために」などという思いは、まったくなかった。
ただ、「選手たちが最高の状態で、試合に臨めるように」という、気持ちだけだった。
おそらく、日本各地のキャンプ地となったボランティアたちも、同じ気持ちだっただのではないだろうか。
もしかしたら、日本代表よりも様々な交流を繰り広げた他国のキャンプ地の人たちのほうが、その気持ちはもっと強いかも知れない。

事実、カメルーン代表がキャンプをした大分の中津江村の人たちは、老若男女フランス語を覚え、心のこもったおもてなしを繰り広げ話題になった。
同様のことが、十日町でもあったのではないだろうか?
そんなことも知らず、単に「日本の対戦相手」という理由だけで抗議をする、というのはなんとも嫌な雰囲気を感じる。

丁度4年前、急逝した消しゴム版画家・ナンシー関さんが、「W杯が早く終わって欲しい。なんとなく嫌な雰囲気」という内容のことをエッセーに書かれたのを思い出した。
おそらく、この記事を読んで「嫌な雰囲気」と私が感じたことと、4年前ナンシーさんが感じた「嫌な雰囲気」というのは、同じなのかも知れない・・・と感じている。

W杯やオリンピックの時だけ、「君が代」を歌い「日の丸」を打ち振るいながら「ニッポンコール」を、酔狂したかのようにする。するだけではなく、その雰囲気に馴染めない人にまで強要するような雰囲気が、とても嫌なのだ。
それは、最近話題になった「愛国心教育」の強要とも似ているように感じる。

十日町に抗議をした人のうち、どれだけの人がW杯(予選を含)以外で日本代表の試合を見たことがあるのだろう?
その選手たちの日常である、Jリーグの試合を観戦するためにスタジアムへ行っているのだろう?
そんなこともしないで、「W杯だから」という理由だけで、日本の応援を強要するのは、迷惑でしかない。
そう感じるのは、私だけなのだろうか?