日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

心象を悪くする

2006-04-18 21:15:53 | 徒然
「格差社会」のエントリーにトラックバックを下さったstarprince.jugemの星の王子様、ありがとうございました。
今日のYahooのトピックスでは「小泉内閣になってから、社会的格差が広がった」と感じている人が6割いると言う記事がありました。
将来への様々な機会は、平等に与えられるべきだと思いますが、今はそれすらも与えられていないような気がします。

今日「山口県・光市母子殺害事件」の上告審弁論があった。
法律や裁判については、素人なのでその内容についてコメントできない。
ただ、今回の上告審弁論に至る過程などの報道を見る限り、弁護団に対しての心象の悪さだけが目立つような気がする。
先日予定されていた上告審弁論のドタキャンや、昨日の身振り手振りを交えての記者会見など、弁護士が表に出れば出るほど、弁論の内容に「嘘っぽさ」と言うのか「難癖をつけている」ような印象をもってしまった。
弁護士のお二人は、死刑廃止論者と言うことらしいのだが、記者会見での彼らの話からは「死刑判決を出さないための策」としか感じられず、事件の真相を追求した結果としての「死刑判決の回避」には、思えなかった。
このような事件の裁判で死刑判決を出させない策を練ることが、本当の死刑廃止への論議へと発展していくと思っていたのだろうか?

「死刑廃止論」というのは、このような事件と結びつけるのではなく「人権と死刑」という、もっと客観的なトコロからスタートさせないと、世論へと発展していかないように思う。
それは「(被害者の)人権を奪った、加害者の人権」という視点が必要だと考えるからだ。
もし、そのような視点も考えもないまま、一種の法廷戦術として今回のようなことを弁護団がしたとすれば、世論はもちろん裁判官も「この弁護士達の言うことは、信用できない」という印象を与え、心象を悪くするばかりだと言うことに、気が付かなかったということだろう。
このような「人の気持ち」が感じ取れない鈍さは、一体何だろう?

不快感だけが残るニュースだった。