十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

足立の山本先生の実践

2010-05-03 | ジュニア俳句

足立の山本先生から三年生で最初に行った「俳句の授業の実践記録」届きました。

先日紹介した 「季語+○○○○○○○+○年生」のバリエーション。

どうやらうまくいったようです。

山本先生の指導力の確かさがもとにありますが、入門の始動としては定番に出来そうな感じが益々出来てきました。

 


クラスは3年生27名。

「今日は五七五で新学期の様子を書いてみよう」と呼びかけると、「あ、はいくだ」と何人 か。俳句の形を知っている子たちは多少いるようだ。しかし多くの子は俳句初チャレンジ。

しかし俳句という言葉も使わず、俳句の説明もせずに始めた。

 

はじめに、新学期だから初めは春の季節を表す五音(五文字ではなく五音を説明)を書くこと(「春の空」など例をいくつか 板書)を伝えた。

次に、最後は「新学期」で終えることを伝え た。

まん中の七音をみんなで考えて、新学期の様子 を書いてと伝え、

春の○○□□□□□□□+新学期

と板書した。

児童の消しゴムをちょっと拝借し、「たとえば『春の空消しゴム白い新学期』」と例を挙げ、「白い消しゴムは、新しい消しゴムだね。新 学期だから新しい消しゴムを準備したんでしょう。とても新学期らしいね。」とつけたした。

じゃあ、みんなも書いてごらん。時間は10分。

 

児童は一人一句から多い子は八句書いた。途中、これでいいか何人もの子が聞きに来るので、うまい!いいね!と褒めると、列がどんどん伸びた。みんな見てほしそうに並ぶので、 片っぱしから褒めていたら10分があっという間に終わってしまった。

 

 

そうして全員の句から一句ずつ選んだのが、以下の俳句です。

初めてでもあり、私の指導も未熟で、説明も詳しくしなかったので、たとえば「さくらまいち る」とか「みんながんばれ」等の言葉が多く見られました。しかし行う前からそれは予想された事なのでそれ以上は求めず、今日は俳句の形に慣れればよいと考 えていました。しかし驚いたのはこの実践で全員がすんなりと五七五のリズムを会得して、十七音に仕上げたことでした。第一のステップとしてとても効果のある指導方法だと実感しました。 ありがとうございました。

次のステップは、 「春の朝ダッシュで走る新学期」の句のようなその子らしさが表れている発見や表現に、少しづつ目を向けさせていくことだと、思いました。しかしあわて過ぎ ずに子どもたちの視線に寄り添いながら進めていこうと思います。


春の朝もちものいちらん新学期

春の花みんなさいてる新学期

春の空くもがひろがる新学期

春の空そよ風ふいて新学期

春の朝ダッシュで走る新学期

春の夜あしたは楽しみ新学期

春の風ぼうしかぶって新学

春の鳥おいかけてくる新学期

春の花いい花咲かせて新学期

春の鳥かがやきながら新学期

春の花ささやいてるよ新学期

学校の教室ちがう新学期

春の道さくらまいちる新学期

春の午後つくえがきたよ新学期

春の花きれいにさいて新学期

春の鳥きもちよさそうに新学期

春の道どこまでつづく新学期

春の風はじめての道新学期

春の風クラスが気になる新学期

春の朝自分のつくえ新学期

春の空四月はさくら新学期

春風が春をよんでる新学期

春がきたこれからがんばれ新学期

春の朝ごはんを食べて新学期

春のきせつ心あたたまれ新学期

春の花きれいなさくら新学期

春の海あたたかそうに新学期