嫌われる勇気(ダイヤモンド社、著;岸見一郎、著;古賀史健)を読んだ。
アドラー心理学の哲人と青年との対話形式で書かれている。
アドラー心理学は知っていたが、正直どういったものかは知らなかった。
あるブログでセミ・リタイヤをする人は必読の書だと書いてあったので読んでみた。
副題が「自己啓発の源流」と言うだけあって、どこかで読んだことのある内容が所々書かれている。(こちらが源流のようだが)
私が面白いと思ったのが、「課題の分離」だ。
私はサラリーマン時代、できるだけ周りの期待に応えようとしてきた。人から嫌われたくないと言う思いからだった。それゆえ仕事を溜めこみ過ぎて大変な思いをしたこともあった。
しかし、どんなに嫌われないようにしても、職場には一定数の私を嫌う人がいた。
こんなに気を使っているのになぜ?彼らと仲良く仕事をするにはどうすればいいのか?悩んだ時もあった。
この本では「私を嫌うのは、私の課題ではなく、私を嫌う人の課題であり、私には関係ない」という。
確かに言われてみれば、その通りだ。私を嫌いな人を好きにさせることはできない。人の心を変えるのは不可能だ。
嫌いな人は無視すればよかったのだ。(仕事上の最低限の付き合い以外は。)逆にそれしかできない。
八方美人では疲れてしまう。それよりも嫌われる勇気を持つことだった。
私が転職回数が多いのは、そういう人間関係の煩わしさがあったのも間違いない。
ある意味、逃げたのだが、それはしかたのないことだった。あのまま居続けたら精神的に耐えられなかっただろう。
私が相場師という職業に憧れたのも、溶接という仕事を選んだのも、人間と関わることを最小限にしたいからだった。
今は働かなくてもいいだけの資産がある。家族以外の誰に嫌われようが構うことはない。これからはじめる派遣会社では、どれだけ嫌われようが構うことではないと割り切るようにしよう。どうせ数か月の付き合いなのだから。
少しづつ、自分の生きたいように生きれるよう、考え方を変えなければ。
それによって、たとえ、周りの人すべてに嫌われようとも。