きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

イランの抗議行動

2009-06-20 11:50:03 | Weblog
イランの抗議行動      (009.06.20.)

イランの抗議行動は思ったより激しく、規模も今までに無い大規模な抗議になっている。

最高指導者「ハメネイ師」はテヘラン大学の金曜礼拝で演説し「(イスラム体制を揺るがす)危険水域に達する可能性がある」と切迫感を示すとともに、改革派のムサビ元首相に「冷静な対応を」求めている。

しかし、改革を求める、市民行動は、ハメネイ師の制止を無視して改めて大規模な抗議行動を計画しているようである。

ムサビ師自身は、抗議行動による、政府の武力行動の犠牲者を追悼しようと呼びかけているが、騒ぎの拡大を望んでいるわけではないと思う。

しかし、最高指導者ハメネイ師の“言”を無視して、行動に出ようとする国民の行動は、昔と違ったイランの体制に変化がうかがわれるところだ。

イランでは聖職者の権威は、絶対的なもので、中でも最高指導者の権威は、憲法を越えた存在として受け取られて来たからである。
しかし、イスラム体制そのものが、厳しい制約によって自由が制限され、特に女性に対する極端な差別は、近代社会では、受け容れ難いものがある。

イスラムの国内でも、今の若者は、ITをやり、携帯電話を持つようになり、自由な表現を謳歌する時代の中で、個人の生活の中まで、干渉する体制には強い反発があるのである。その表れが、今回の抗議行動の中に、表現されているように思う。

イランは過去、アメリカのブッシュ政権から「悪の枢軸」と決め付けられ、アメリカとの険悪状態のときでは、アメリカナイズされた自由の風潮は極端に制限されてきただけに、今後オバマ政権の中では、イラク自身の国内体制も新しい体制の変化することは、良い方向ではないかと思います。

ムサビ氏も今回は、この点を充分考慮して、取り敢えず事態の沈静化に勤め、新体制のイラクの建設に彼の器量を発揮することが必要ではないか思う。

王政時代以来、イラク民族は、プライドも高く、原子力技術者も沢山いて、その程度も高い国である。今後の世界の平和維持に欠かすことの出来ない国であると思う。
(えびなたろう)

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