きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

インド市場の難しさ 

2014-06-04 12:47:42 | Weblog
インド市場の難しさ       (2014-06.04.)

約1ヶ月に渡る投票期間が5月12日にやっと終わった。結果は最大野党のインド人民党〈BJP〉が単独過半数を獲得。地滑り的な大勝利によりBJPは10年振りの大勝利におわった。
BJPの勝利は5月26日に首相に就任した、ナレランド・モディ氏によるカリマス性に負うところが大きい。それは、彼がグジャラート州、首相の時代に立派な政治家としての実績を残している、その1例は、インドでは昔も今も、停電が“年中行事”であったが、同州は彼が首相に成ってから停電が無くなったのである。

そのお蔭で、彼の企業誘致政策は、成功に繋がり更に、同州の中央部のサナンドには巨大な経済特区が作られ、外国企業もいくつも誘致している。特に自動車工場の誘致には、目に見張るものがある。当然日本からも、鈴木自動車の様な、成功例は幾つかある。

その一方でインドから、撤退する企業も此の所多くなってきている。その例は国内外に関係なく、インドで最大財閥と言われた、タタ・グループでも、タタ・モーターズの超小型自動車「ナノ」の生産工場が、農民の反対にあって、開業出来ず、工場が移し替えられたと言う事もある。撤退する日本企業は、「ドコモ」や「第一三共」でいずれも業績が上がらず損失額が大きく今年になって、既に撤退方針を発表していると言う。

原因は良く解らないが、多くの外資系企業は“死屍累々”と言われている。でもグジャラート州の成功例では、積極的な、インフラ投資と規制緩和であるといわれている。
今迄の政権(ネール一家の政権)では、業界の腐敗関係が蔓延し、其れに民族や、宗教問題も絡んでいると言う。

首相に就任したモディ氏は「ヒンズー至上主義者」で、それだけに、懸念の噂があったが、着任式ではパキスタンの「ナワーズ・シャリーフ首相を真っ先に招待している(イスラム教国の首相)。そして、周辺7カ国のトップも招待している。これも、今迄に無かった近隣に対する配慮で、モディ氏の一面を見せた、配慮の一こまでは、ないでしょうか

モディ氏は、インドの下層カースト出身者で、若いころから、ドライバーを相手に路上でチャイ(大衆飲み物)を売ったりして、生計を立てていた経験がある。その後、クジャラート大学で政治学を学ぶなど、苦労も身に付いている。それだけに、彼の人気の秘訣は、クリーンなイメージと積極的な経済成長路線に有るのではないでしょうか。

モディ氏に対する国民の熱狂は、裏を返せば、其れだけ与党・国民会議派の政治が腐敗に満ちていたと、言う事である。ネール・ガンジー一家が長年率いて居た国民会議派には不正が横行していたようだ。
(えびなたろう)


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