空自のイラク派遣は違憲

空自のイラク派遣は違憲　　　　　　(008.04.18.)

イラクへの航空自衛隊の派遣は武力行使を禁止している我が国憲法の9条に違反する行為だとして市民団体が国に差し止めを求める訴訟をおこしていたが、17日に名古屋高裁で控訴審判決が出て、派遣差し止めの控訴は棄却されたが、航空自衛隊による多国籍軍の空輸活動は憲法違反の判断が下された。

この件に付いては、国会でも与野党の論争の的になっていたが、政府は非戦闘地帯に於ける活動であるから違憲ではないと言う事を理由に空自の活動を延長し続けてきた。

当時は小泉首相の時代で、活動地域が戦闘地域なのか、非戦闘地域なのかの見解で論争されていたが、「非戦闘地域とは何を持って認定するのか」の野党質問に小泉総理は「自衛隊が行く所が非戦闘地域だ」と言う禅問答の様な答弁に国民もごまかされ続けてきた。

今回の判決では、裁判所が現場の地域が武装紛争の場であることを認定し「首都バクダットでは多数の犠牲者も出ている戦闘地域である」と踏み込んだ認識の上で「航空自衛隊の活動は武力行使と一体化した活動である」と認定している。

政府は、この判決には遺憾を表明し、今後も活動を続けると言っている。

そもそも、イラク戦争は、国連も認めていない戦争で、アメリカ一国の一人走りで始まった戦争でアメリカ自身も間違いであった事を認めている。しかし、日本はそれに同調したのだが、その間違いを認めようとしていない。
真に筋の通らない自衛隊の行動に矛盾を抱えているのが現状だ。

この点でも、早く与野党協調が出来る体制の政府を作り、日本には集団的自衛権が無い国だから、特定の国だけに協力して自衛隊を出すのではなく、国際連合に協力する形の中で国際貢献活動としての行動を考えてゆくべきではないでしょうか。

平和を守る国、日本のイメージを世界の人々から持って貰える国にしたいと思います。
そして、その国が、日の丸の旗が象徴する国であることを全世界に示せる様にすることが必要なのです。
（えびなたろう）