きまぐれ発言

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エジプトのムバラク大統領の辞任

2011-02-12 13:02:06 | Weblog
エジプトのムバラク大統領の辞任     (011.02.12.)

エジプト騒乱の切欠は、昨年の暮れから始まった、チュニジア国内の騒乱から始まったと見るべきではないでしょうか。23年間続いた、ベン・アーリー大統領が国民を顧みない独裁的な悪政にインタネット情報を元に国民の怒りが爆発し、今年の1月14日国外脱出する事で、長期独裁政権崩壊が達成されたのである。

この革命は「ジャスミン革命」と呼ばれているが、インタネット情報によって民衆が蜂起し政権崩壊にまで、結びつく騒動は、アラブ諸国では珍しい事例である。

この騒乱に、エジプトのムバラク大統領は、「チュニジア国民の選択を尊重する」と言うコメントを出していたが、自分のやる政権が、29年も続いており、物価の高騰・低賃金・貧富差の拡大等々共通する悪政が続き、民衆の抗議も、焼身自殺よる「ジャスミン革命」に良く似た行動が多く見られている。

ムバラク大統領は、2月10日に国営テレビを通じて演説し、9月に行われる次期大統領選挙には、不出馬を表明し憲法に従ってスレイマン副大統領に其れまでの権限を移譲することを宣言した。

そして、「私はこの国で生まれ、この国で死ぬ」と国外への脱出を否定し、「即時退陣論」に付いては拒否する事を明言した。
スレイマン副大統領もこれによって「変革は始まった」「対話の扉は開かれている」と呼びかけ、デモの参加者にも「帰宅し、職場に復帰しよう」と呼びかけたのである。

しかし、11日の金曜礼拝後の民衆のデモは、一行に納まる気配を見せず、軍最高評議会主催の「挑戦の金曜日」と称してデモを呼びかけ、100万人以上に盛り上がり、その中には、軍の将校達も軍服を脱いで参加すると言う状況であったようである。

此れには、大統領も、遂に11日の夜(日本時間12日未明)軍の介入もあって、即時辞任を決意し、「現在の状態が終わること」を条件にまた、30年続いた「非常事態宣言」も解除する事を約束した、と言う事である。

一応、騒動は収束に向かうと思うが、今回の事件は、独裁政権が多い中東では、他国への影響が今後注目されるところである。

アジアに於いても、中国・北朝鮮では、国内の民衆の不満(貧富の格差等々)が異常に高い事から、今後の動きは何時起こっても不思議ではない状況である。
(えびなたろう)


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