きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

“デモ”には、「制圧!」か「対話!」か。

2011-02-20 12:03:03 | Weblog
“デモ”には、「制圧!」か「対話!」か。    (011.02.20.)

中東地域で、デモ騒動が起こりうる可能性は、以前からあった。其れが“テロ”と言う形で、現れるのか、デモと言う民衆の欲求不満で現れるのかは、支配者の考えや国状によって左右される。
要するに、地震活動と良く似た現象で、地層の圧力が、“歪(ひずみ)”と言う形で積み重なりそれが限界を超えると、一挙に解消する現象が起こりそれが、地震である。人間の欲求不満も、小さい内は我慢も出来るが、長い間に積もり積もって、其れが爆発すれば「デモ」になり「テロ」になり大きくなれば「革命」と言う事になる。

しかし、其れが人間社会であれば、其れを押さえつける、「制圧力」と言うものがあり、制圧力が強いうちは、たちまち、首謀者は逮捕されて、投獄されたり、処罰されたりしてしまう。従って、「鬱積する住民の不満度」と「制圧力」との力の大きさによって、結果は大きく左右する。
一番良い方法は、住民の鬱積する不満や歪を、前もって多少でも解消する方法を取る事であり、其れが「慰安」・「ガス抜き」・「休憩」・「休養」・「お駄賃」・「ボーナス」・「小使い」等々では無いでしょうか。

中東地区での紛争問題で、元国連の緒方貞子氏は、唯一の原因は「住民の貧困問題」だと言われていた。
確かに、中東で産出する石油や天然ガス、資源等の確保に、先進国が行う利権争いは地域の住民の生活が犠牲にされるケースが大きな不満の要因になっている。

今回の場合は、地域を支配する、独裁者の横暴が、長年に渡って、住民の生活苦を顧みず、大きな不満になっていた事で、その上、特別な首謀者がいなくても、今回は「フェース・ブック」と言うインターネットを利用した、情報連絡が、簡単に数千、数万の大衆に呼びかける事が出来ると言う、ツールを使ったからである。

大衆の行動が、遂に「行政の制圧力」を上回ったからである。 中東でも、暴動なんか考えられなかった、エジプトが、30年続いた「ムバラク政権」を引きずり降ろしたということは、大変な事で、中東の夜明けが予想される、一大革命事であります。
今回のこの事件で、リビアのデモは、カダフィー大佐の息子が率いる軍隊が発砲で鎮圧していると言う「制圧力」の強い国だけに相当な犠牲者も出るのでは無いかと思っている。

中国でも、住民の不満が相当に鬱積している事から、胡錦濤 国家主席は、インターネット規制を強化し、「制圧力」の強化と「フェース・ブック」の禁止令を出している。
しかし過去の歴史の例からも「デモ」に対して「武力」で抑え込む手段は一時的には良いが、益々「歪の拡大に繋がる」事を考えれば、何れは失敗すると思います。
従ってこれからの支配者は、常に住民との「対話」が必要で、関係を良くして置く事が大事な心得である事を知るべきである。
(えびなたろう)