きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

厚生労働省も改革から後退

2008-12-11 12:25:35 | Weblog
厚生労働省も改革から後退        (008.12.11.)

厚生労働省の所管である独立行政法人「雇用・能力開発機構」に付いては、毎年多額の赤字を垂れ流していることから「廃止」が言われていた所であったが、昨日甘利行革大臣と舛添厚生大臣の話し合いで、別の独立法人「高齢・障害者雇用支援機構」に統合する事に決まったようである。

この所、行政改革のために、民間人起用の改革委員会が提言や勧告を行なっても所属省庁からの猛烈な反発によって、変更をさせられたり、実態をなし崩し常態にされるケースが多く、見ていても大変歯がゆい思いである。

歴代首相はそれでも、多少は改革の方向に持ってきていたのが、麻生総理になって、一挙に改革の流れは総崩れを起こし、国交省・農林省・厚生省と官僚ペースで息を吹き返し、道路・ダム・干拓・建設工事等々の復活工事を行なおうとしている。

その様な状況を許しておきながら、麻生総理は、緊急経済対策にと称して10月末に総額27兆円と言う大型経済対策を各社の新聞記者を集めて発表されたのである。

思い切った対策発表に、我々もびっくりしたが、その一方で何処からそんなお金が出るのであろうかと不思議に思う一面もあった。

あれから1ヶ月以上経った現在、総理の発言に閣内から、いろいろ反発もあり、経過と共にハッキリした事は、総理の発言には、最初からチャントした「裏付け取れていたものではない」と言うことである。

2兆円の国民への給付金の問題もあれほど「急いで!急いで!」「スピードが大事」と言っていたものが、いまだに一円も支払われず、それも年内どころか、年が明けても本当に貰えるのかどうかも解らない、国民の方も調査の結果では、2兆円もの金があるのなら、社会保障に回してほしいと言う意見まで出ている。結局、選挙の前のバラマキと言う国民への“目くらまし”であったのです。

今回の「雇用・能力開発機構」の話も、槍玉に挙がっていた京都の「わたしの仕事館」は廃止にすることにしたらしいが、能力促進センターとして全国61箇所にある施設は全部そのまま残す事になった事は改革の目的からは大きく後退したことを示している。

万時がこの調子だから、支持率が大きく低下するのも当然の事ではないでしょうか。

延長国会も25日まであるが、その中で緊急対策の論議は何もやらず、ただ時間の空費を繰り返すだけで、その間も失業者の増大、採用内定者の取り消し等が横行し、国民は無政府状態の“くらやみ”に放り出されているのである。

与党自民党は、民主党に対する反撃の材料として、「マルチ商法の業者から金を貰った」事を取り上げ、来週明けの国会で、暴露戦術を考えていると言う。まさに泥沼の喧嘩に持ち込む構えだ。 
 品の悪い国会議員は次回選挙で、投票しないようにしましょう。
(えびなたろう)