日々のあれこれ

現在は仕事に関わること以外の日々の「あれこれ」を綴っております♪
ここ数年は 主に楽器演奏🎹🎻🎸と読書📚

最新記事は3つ目です^^

2010-02-12 13:02:07 | Weblog

読みやすくするために、本当は本日、夜中の2時頃に書きあげた作品を「最初に」

最新記事を そのひとつ下の「3つ目の記事に」移動させております。

読む順序と致しましては、「最初の記事」

バレンタイン☆ローズ  (1)

その記事のリンク先の記事2つ。 バレンタイン☆エンジェル(2)  

→ 私をドライブへ連れてって♪  (3)

最後に 「3つ目の記事」

はっぴい ばれんたいん ~おトキさんの名のごとく!~ (4)

ここで とりあえず完結です。 (それでも意味が分からない場合は筆力の無さです。申し訳ありません) すず

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バレンタイン☆ローズ (バレンタイン特別企画ってことで)

2010-02-12 13:02:00 | ショート ショート

「みっちゃん、お届け物だよ」

私は頭から布団をかぶり、眠ったふりをしてしまった。何度、声をかけられても電話には出ないと決めたのだ。そのように伝えて欲しいと下宿先のおトキさんには何度も頼んでいるのに、彼に対して情が深いのか、おトキさんは朝から何度も・・・・いや、一週間前から幾度も私の部屋を覗きに来ては、彼からの電話を繋げようとしてくれていた。おトキさんは、私にとっては母親的存在だ。高校を卒業後、都会に出てきた私の他にも3人の大学生を下宿させている。面倒見が良い働き者かあちゃんだった。おトキさんの言うことなら、実の母親よりも素直に聞ける。そんな私でも、今回だけは駄目だった。あの裏切り者! 心の中で何度も叫ぶ。絶対に許してなんかやるものか。何度、電話してきたって駄目なものは駄目なんだから! 独りでコンクリートの街へやってきて、ちょっと心細かっただけなんだ。最初に優しくされて、気を許した私がバカだった・・・。初めてのボーイフレンドに出来るだけの罵倒をあびせ、きれいさっぱり忘れたい。でも、どういうわけか、おトキさんは、私と彼の仲を取り持とうとした。

 「抱き合うといっても、いろいろあるさぁ。相手が飛びついてきたのを支えただけだって、そう見えるだろうに。彼に会って、直接聞いてみたのかい? 彼はとてもみっちゃんのことを大切に想っていると思うよ。きっと彼が心から抱きしめたいと思うのは、みっちゃんだけだよぅ! 私はそう思うよ、うん」

昨夜も ふて腐れて寝ている私の枕元で、おトキさんは優しく私の頭を撫でながら、ぽつりぽつりと話しだした。おトキさんが結婚した旦那様の場合は、ほんとの浮気だったけど、浮いた気分になることだって男には たまには! あるらしい。でも、みっちゃんの彼はそうじゃないだろうにテニス界のプリンスだから、ファンが追っかけし、彼を取り囲んでいてどうしようもなかったんだろうよって。私はそういう問題じゃないと思うけれど、いつも笑っているおトキさんも旦那さんのことで苦労したんだ私なら離婚届けを差し出しそう。どうしてこんなに寛大でいられるのだろうとヘンに感心しながら いつのまにか聞き入っていた。

 「みっちゃんは、今、いくつだっけ?」

 「19歳」                                                                                 

 「まだまだ若いねぇ・・・」

そう言ったおトキさんの声は、何故だかとっても寂しげだった。いつまでも目を合わせないでいるのが段々申し訳なくなってきて、布団の隅からそっと、おトキさんの様子をうかがい、いつの間にか起き上がっていた。

 「おトキさんだって、若いよ! 朝からずっと働いて・・・大学生の私達より元気だもん」

おトキさんは、ふふっと笑みを浮かべ、「おや、やっと顔を出したね!」というと、私のおでこをちょこんと突いた。

「ほら、見て御覧!」

おトキさんの目線を追うと、両手で抱えるのがやっと! くらいのバラの花束が、いつの間にか私の本棚の横に飾られていた。

「どうしたの、これ?」

「みっちゃんの彼が届けてくれたんだよ。早く元気になって、テニスコートへ戻ってきて下さいって」

「・・・・・・」

「みっちゃんの彼のファンって人が、飛びついてきたのを支えたら、みっちゃんがドアを開けて入ってきて、血相変えて駆けて行ったけれど、かえって良かったって言っていたよ、彼。その時、はっきりと分かったんだって。みっちゃんは特別だって。きっかけが出来て良かったって。明日にでも、彼に会っておいでよ、ねっ?」

私は即答できず、しばらく黙りこんでいた。そんなこと・・・おトキさんに告げるなんて・・・恥ずかしいじゃない。でも、何故だか とっても嬉しい。

「みっちゃんと彼には、ぜひとも仲直りしてほしいよ。このバラのお陰で私も喧嘩中だった旦那様と仲直り出来たんだよ。どうしてだか分かるかい? 最初はね、この花束、キッチンテーブルに飾っておいたの。何度、みっちゃんに声を掛けても返答がないからねぇ。昨夜、遅くに帰宅した旦那様が、バラを見てね・・・誰からだって。ちょっと妬いたみたいだったよ。みっちゃんの彼からだって言ったら、なんだ、そうかって。私達こそ、これが何度目の夫婦喧嘩って思うけど、お陰さまで仲直りするきっかけになったよ。ありがとう、みっちゃん。そして今度は、みっちゃん達の番だよ!」

仲直りの「きっかけ」・・・かぁ。私も少し、いや、とっても頑固になりすぎていたのかもしれない。そうだ! このバラに賭けよう。もしも、このまま放置して、枯れずにドライフラワーになったら・・・・。二人の仲は永遠かもしれない。そうしたら、許してあげようかな。そしてもう一度、先輩、後輩から始めよう。

「うん、分かったよ、おトキさん。後で彼に電話してみる!」

「みっちゃん、良い子だね。でも、今すぐ電話しなきゃ!今日が何の日かしってる? おばちゃんも時代に乗り遅れないようにデパートで買ってきたよ、これ!」

おトキさんがポケットから取り出したのは、チョコレートだった。

「若い人は、チョコレートを渡すんだって? バレンタインだとかって日、今日じゃなかった? それに古い洋画でダンディな男が金髪の女性にバラの花束を手渡すシーンを見たことがあるよ。みっちゃんの彼って、イキなことするねぇ!」

そうだ! すっかり忘れていた。今日はバレンタインデー。海外では男性から女性へバラの花束を渡すらしいけれど、私の王子さまはきっと、お見舞いのつもりでバラの花束を届けただけで、バレンタインって意識、無いんじゃ・・・・。私は頬が次第に火照ってくるのを感じた。つい先ほどまでは、起き上がろうとすると、あんなに重かった頭も軽くなり、心はすでに彼へと向かっていた。窓から差し込む光が眩しい。

「おトキさん、私、彼に会ってお礼を言ってくるね! 仮病だったって、心配かけて御免なさいって謝ってくる!」

ベッドから飛び出した私に、おトキさんは慌てて言った。

「仮病じゃないだろうに。恋の病だよ!」

私は一瞬、ぽかんとしたが、今回は素直に認めた。

「そうだね。立派な病気。しかも、かなりの重症だったね?」

私と おトキさんは顔を見合わせて大笑いした。彼は今頃きっと、とっても耳が痒いに決まっている。彼に会ったら、一番に言おう。来年もバレンタインを一緒に過ごせるといいね。勿論、再来年も、ずっと、ずっと・・・・何年先も・・・・。

 

おわり

 

 

バレンタイン☆エンジェル  ← このお話の『続き』は、こちら

私をドライブへ連れてって♪♪  ← 更に『続き』は、こちら♪

尚、これらのお話は すべてフィクションです。即興で一気に書くので内容的にも文法的にも未熟というか、めちゃくちゃでしょうが、多目に見て下さいませ。

私はバレンタイン当日、仕事ですが(遅番) 皆さまは特別なひとときをお過ごし下さいね♪ 皆さんのバレンタインの思い出、明日の予定、そっと・・・? 教えてね。私にとって一番のバレンタインの思い出は、やっぱりあれだな・・・。

エピソード その1  

西村チーフ: 「すずさん、チロルチョコ、ありがとう」

すず: 「どういたしまして。西村チーフ

 

エピソード その2

すす: 「南副店長、ハッピーバレンタイン!」

南ちゃん:「えっ? 」 (ここで、一気にテンションが上がる)

すず: 「はい、これ!」

南ちゃん: 「あ・・・・(汗 (ここで、一気にテンション下がり、慌ててチロルをポケットにしまい込む)

すず: がーーーーん!!!

 

後日談。。。さくらの更衣室にて。

惣菜スタッフ 「南副店長、何をそんなに期待しとったんかねぇ・・・?」

すず 「ほんとですねー」  

それでは素敵なバレンタインを♪

 

 Bye for now  すず

Comments (6)
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はっぴい ばれんたいん ~おトキさんの名のごとく!~

2010-02-12 11:09:51 | ショート ショート

 「あら! 可愛いわねぇ。何処となく みっちゃんに似ているわ」

 おトキさんは一歳になったばかりの沙希を抱っこし、まるでおトキさん自身が童に戻ったかのように微笑んだ。まさか、学生時代お世話になったおトキさんに、私が高齢で授かった沙希を抱いてもらえる日が来るなんて・・・。『あの頃』の私は露とも知らずにいたっけ。学生時代を過ごした下宿先の玄関と、チャイムを鳴らすと同時に駆けてきたおトキさんを代わるがわるに眺めながら、想いを馳せた。

 おトキさんの息子さん達が結婚後、それぞれに独立し、空き部屋が増えたから・・・と下宿屋さんを始めたおトキさん。恋する学生だった私をいつも、温かく見守ってくれていたおトキさんは私にとって母親同然の存在だった。後に主人となったテニスコートの彼と私は日頃から仲が良かったが、一度だけ、私が独り相撲をとって いじけていたことがある。若かった私は、『彼とはもう二度と会わないんだ!』 なんてホントは大好きで忘れられないくせに、強がって一週間もふて寝していた。あの時、おトキさんが二人の仲を取り持ってくれなかったら、今、こうして沙希の笑顔を皆で囲んで眺めることもなかったのだ。

 何故って・・・・。おトキさんがいなければ、私は主人とゴールインしてはいなかっただろうから。当然 沙希だって、この世に誕生しなかったことになる。

 人の縁って不思議だ。人の運命は更に不思議だ。人、ひとりの誕生までも と・き・として 大きく左右する。おトキさんの名のごとく!

 私と主人は勧められるがままに、懐かしいキッチンへ通された。ガスコンロがオール電化になった以外は、小窓に置かれた鉢植えも、壁に掛けられた小鳥の絵も、何も変わってはいない。年季が入った鍋がずらっと棚に並んでいる。あの鍋でスープを作ってくれたおトキさんの慣れた手つきが ふっと映像のように浮かんでは消え、懐かしさが込み上げてくる。そして何よりも変わらないのは、おトキさんの大河のようなすべてを受け入れる笑顔。今年79歳になるおトキさんの顔はシワこそ深くなっていたが、人間味も年輪と共に深みを増したように似合っていた。私もおトキさんのように年齢を重ねたいと思わせる笑顔。。。

 私たちはおトキさんが作ってくれた牡丹餅を食べながら、昔話に花が咲いた。私の膝の上でガラガラを振ったり、画用紙にクレヨンでグルグルと円ばかり描いて大人しく遊んでいた沙希も、時折、退屈しては ぐずる。そんな時は、おトキさんが すかさず沙希を抱き上げた。『私が若い頃は抱き癖がつくから、泣いてもすぐには抱かない方がいいなんて言われていたけれど、そんなことはない。幼児はしっかり母親の腕の中で抱きしめられてこそ、安心して大きくなれるのよ。きっと成人するころには立派に自立していくことでしょう。貴方達のような、いつでも帰ることが出来る温かい心の故郷と呼べる両親がいれば・・・』 おトキさんの話は私達夫婦の心に、ひと雨ごとに温かくなる春の日差しのように優しく届いた。

 「そうですね。いっぱい、いっぱい、この子を・・・沙希を抱きしめようね!」

私達夫婦はどちらともなく顔を見合わせ、幸せに包まれる。沙希、この世に生れてきてくれて、ありがとうね。とっても感謝しているよ。私たちは沙希が40歳になるまで沙希の成長を見届けられないかもしれない。でも、きっと誰かが見守っていてくれるよ。私達にとって、おトキさんがそうだったように・・・・ね。だから、安心して大きくなってね! 母親である私の心の声。一歳の沙希に・・・いや、大人になった沙希に将来届くだろうか。そうであってほしい。

 「道子、そろそろお暇しようか?」

 「あら? もうこんな時間? おトキさん、長々とお邪魔しちゃって。つい、居心地が良いものだから。もう、おいとまします」

おトキさんは、「あら、そうかい? 今から何処で何を食べるのかい? へぇ~中華料理かい! それはいいねぇ。ところで昨日は東京のどの辺りを観光したんだい? 上野動物園かい! それはいいね。パンダが可愛かっただろうねぇ」

・・・・・・と、先程から幾度も同じ質問をしては、今回初めて聴いた話のように驚いてみせた。嫌、実際に今のおトキさんは、私が何度、『上野動物園へ行ってきましたよ。今はパンダは居なくなったんです』、と答えたところできっと、『初めて聞く話』なのだろう。昔のことは昨日のように良く覚えている一方で、ほんの10分前に話したことは、すでに忘れていた。

 「ずっと下宿屋を続けていきたかったんだがねぇ。半年前に、家賃を頂いていないと学生さんに言ったら、両親が連れ去ってしまってね。それ以来、一人、また一人と居なくなってしまって…もう誰も入居しないんだよ。これも時代の流れかねぇ。贅沢な暮しに慣れた若い人たちは下宿なんてしないのだからって息子に言われるんだよ」

金銭トラブル・・・・、もしかして認知症? という疑いが脳裏をよぎる。ふと、キッチンの隅で黙って話を聴いていた同居のお嫁さんの困ったような視線とぶつかった。そうか・・・・。だからおトキさんは下宿屋さんを辞め、住み慣れたこの場所で、息子さんご夫婦と同居を始めたのだ。

 「あなた! ちょっと待っていてね! この辺りに今もお花屋さん、あるかしら? ほら! 貴方がバレンタインの日に・・・」

ここまで言いかけた私を驚いたことに、おトキさんが 「そうよ! みっちゃん!」と叫ぶが早いか遮って、階段の踊り場まで丈夫な脚で降りて行った。身体の方はまだまだ元気なようだ。吸い寄せられるように、私も踊り場まで降りていくと・・・。

 「ほら!」

白い花瓶いっぱいに飾られていたのは、あの・・・バラの花束だった。きっとそうだ。鮮やかなピンクと赤だったバラの花は、今では赤茶色のような褐色の色をしていた。それでも、まぎれもなく主人が19歳の私に初めて贈ってくれたバレンタインプレゼントだった。 『綺麗なドライフラワーになったら、きっと私と彼はゴールインするよ』 冗談交じりに言った私の台詞が現実になって、目の前に広がっていた。

 「みっちゃん、これ、何輪か持っておいき! 幸せのおすそわけ」

 「そうですね、おトキさん。私、今から花屋さんへ走ろうかと思ったけれど・・・そんな必要もないみたい。ハッピーバレンタイン、おトキさん!」

 「はっぴい ばれんたいん、みっちゃん、旦那様、そして沙希ちゃん!」

人の記憶はすべてが永遠ではなかもしれない。それでもバラは覚えている。それぞれの 人の 生きざまを。 そして 人の温かさを・・・。

 はっぴい ばれんたいん!

 

おわり

 

 

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