フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

暑さがぶり返す

2010-09-11 | 日記

夜明け前に、開けている窓から涼しげな風が室内に流れてきて、いよいよ、秋か、と思っていたのもつかの間、朝食後は、直ぐにカンカンの日照りになってきた。おかげで、またまた猛暑がぶり返してきた。

身体を動かすと汗が出るので、新聞をじっと読む。厚生省村木元局長無罪の大きな活字が目をむく。検察も失態を演じたものである。おそらく、組織の中では、その責任をめぐって、もめているであろう。阪神が大事な試合を落とし、2位に転落。後はニュース性のない記事ばかりだ。仕方がないので将棋名人戦の郷田ー藤井戦の棋譜をゆっくり目で追う。素人目からみても、藤井が、指す手なしに追い込まれているのが分かる。

今日の午後も、ただひたすらフルートを吹いて過ごす。


時間をたっぷりとかけて、まずはロングトーンから。息を整え、姿勢を正し、力を抜いて、バランス良くフルートを構える。これが最大のポイントだ。大きな音を出さずに、普通の音で、音の響きに神経を集中する。閉め切った部屋なので、もちろん響きは良くないが、それでも、少しはましになったかと、自分を慰める。

「毎日の練習」パターン3.指が慣れてしまって、テンポ92では、遅く感じる。問題は、きっちりと拍に収めることなので、遅いテンポに合わせることも大事だ。

アルペジオはパターン2をやる。テンポは指定せず、唇の柔軟性に気をつける。

「ロマンティック・エチュード」はNO16。自分で吹いていても早くなったり遅くなったりするのがよくわかる。どうして、コンスタントなテンポで吹けないのかと、忸怩たる思いである。黙って、何度も繰り返すだけである。

バッハのポロネーズ前半部、スタッカートを利かせた演奏をやってみた。メリハリが効いて面白いが、有田正弘はこんな演奏ではなかったな。doubleは、今日も薬指の運指に時間を割く。これができなければ、何を言っても始まらない。曲を吹く以前の問題なのがつらい。しばらくやっていて、ようやく指から力が抜けてきた。昨日もこのあたりまで来ていたのだが、一日寝ると、全てのことが身体から離れて行ってしまった。小学生なら、こんなことはないだろうな。それでも、少しは、曲の流れがよくなったか。メヌエットも落ち着いて吹くことができた。

次のパディヌリ、このところパディヌリの練習が一番面白く、力も入る。ポイントはブレスの箇所か。一息でやってしまいたいのだが、そうもいかないのがつらいところだ。しかし、楽しくて軽快な曲なので、やっていて退屈しないのがいい。

次は、八ヶ岳フルートアンサンブルの「カルメン」。全曲を流す。やはり、第1楽章が、難物だ。スタッカートの音が濁るので、テンポを落としてまずは、きっちり音を出すことを心がける。次は高音のトリル、この運指がなかなかなれない。

後はざっと曲を流した。リズムを刻む練習は旋律がないので、本当にやりにくいものだ。
その後は、「名曲31」から、「歌の翼に幻想曲」をやる。なかなか美しく、フルートの聞えもいい曲ということが、練習していてよくわかってきた。今日は譜面をさらったということで終わったが、本格的に練習しようという気になった。
これで3時間ほどフルートを吹いていたので、練習を終えることにする。庭の日も陰ってきたので、水播きをやることにしよう。


その後は一人になったので、レコードを少し大きめのボリュームで聴く。
ベートーヴェンバイオリン協奏曲、スターンのバイオリン、オーマンディ指揮フィラデリフィア管弦楽団。これを聞けば何もいらないという気持ちにさせてくれる、なんともスケールの大きい、美しい演奏だ。これだけ独奏楽器としてのバイオリンの魅力を出されると、やはりフルートは、残念ながら一歩道を譲らざるを得ないか。