フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

大学院博士課程に入学した二人

2011-03-31 | 人々との交流

レンギョウ

今日も一段と暖かい陽気が訪れた。朝から、直ぐにウォーキングに出ることにする。ホカホカ陽気に誘われて、桜の開花はさらに進んでいる。家々庭のパンジーやなどの春の花が輝いている。

家に帰り、読みかけていた遠藤周作「男の一生」を読了した。久しぶりに小説を読むことの楽しさを味わうことができた。

サンシュユ

木曽川のほとりで腕白盛りの時を過ごした前野将右衛門が蜂須賀小六とともに、豊臣秀吉に仕えた。秀吉の活躍とともに前野将右衛門も、三木城主、出石城主と出世する。しかし、天下人となった秀吉は、甥関白秀次の廃嫡を画し、秀次の一族郎党をすべて抹殺する。それに連座して前野将右衛門も切腹して生涯を終える。

この小説の書き出しは
「外は静かに雪が舞っている。真っ暗な部屋の隣から魂にしみ入るように笛がきこえる。嫋々たるその笛の音を聴きながら、実は私はこの小説の最終場面を心の原稿に書いていた。」
この「嫋々たる笛の音」というのを一度聴いてみたいものだ。

そして小説の最後は
「物語は終わり、今は黄昏、私は河原に腰を下ろし、膝をかかえ、黙々と流れる水を永遠の生命のように凝視している。」

心に沁み入る闇笛、人の世のはかなさ、永遠に流れる木曽川、読了後、しばらく言葉が出なかった。

ハクモクレン

夕方、この春から大学院博士課程に入学する友人二人と出会う。もちろん二人とも退職してからの大学院入学だ。働きながら勉学に励んできた二人の努力に頭が下がる。一人は、社会福祉関係、もう一人は公共政策関係の分野を3年間かけて研究するという。話は、東北関東大震災から、原発問題、それから二人の専門分野、さまざまな学者の言説など。勉強家の二人なので、私などとは読んでいる本の量が格段に違う。今日も、本ばかり読んでいて人と話していないから、ということで出かけてきたというから驚く。

知的生産の技術発行の著書「知の現場」が話題になった。

フランスからサルコジ大統領が来日。原子力発電所を国策として全世界に売り込んでいるフランスにとって、福島原発の事故処理の遅れが原発の売れ行きに暗雲をさすことに不安を感じているのだ。アメリカ、フランス、日本の原子力発電所御三家の今後の行方はどうなるのであろうか。

今日で退職後、丸1年が過ぎた。


ミニハイキング

2011-03-30 | 山登り

今日も、少し風があるものの、爽やかないい天気になった。戸外は暖かい。
それではと、午前中、コンビニでお弁当を買い、近くを歩くミニハイキングに出かける。

桜はどうかとみると、枝全体が淡いピン色に染まり、いよいよ一斉に開花し始めた。このなんともいえぬわくわく感がたまらない。

ユキヤナギも満開であたりは真っ白になっている。

広い芝生のあるところは、誰もいなくて静かだ。丁度昼になったので、そこのベンチに座り、お弁当を食べよう。「和風二段弁当」という、仰々しい名前が付いていた。


ソメイヨシノではないと思われるが、1本の桜の木が満開だ。

帰りは、桜並木の下を歩く。満開になると、実に素晴らしい桜並木になる。


午後、東京電力の記者会見があった。13日に社長が会見して以来17日ぶりだが、今日は入院した社長に代わり会長が出てきた。
被災者、国民への陳謝。福島第1原発事故の終息、汚染水処理に全力あげる、1号機~4号機は廃炉。賠償、廃炉で膨大なコストがかかる、東電社員も避難所で活動している、今後は国と相談するなどと説明。

東電の株価の時価総額が今月10日の3兆4000億円から7400億円に暴落した。

原子力発電依存率世界1位のフランスから、原発企業のトップの女性が来日し、汚染水の除去など事故対策に協力したい、とのことだった。


「がんばる」鎌田医師

2011-03-29 | 日記

タンポポ

今日も晴れて、気温は一段と上がった。午前中は陽気に誘われてウォーキングに出る。足元には春の訪れを告げる野の花が一斉に咲きだしてきた。

テレビを見ていて驚いた。あれだけ人に「がんばらない」ことを勧めている鎌田實医師(諏訪中央病院名院長、62歳)が、なんと被災地に行き治療にあたっているという。調べると、鎌田さんは既に25日から南相馬市に入っていたのだ。福島第1原発30キロ圏内だ。諏訪中央病院は東北関東震災後ただちに病院スタッフを現地に派遣している。しかも鎌田實さんには「八ヶ岳山麓日記」というブログがあり、そこで大地震の被災状況、現地での活動を毎日報告していたのだ。
http://kamata-minoru.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/101-5dc8.html

テレビ出演後もただちに山形に飛んでいる。凄い行動力である。顔からは普段のやさしい頬笑みが消え、決然とし、背筋もピシッと通っていた。

ホトケノザ

朝日新聞を読むと

70歳の宮崎駿監督
「僕たちの島は繰り返し地震と津波に襲われてきた。しかし、豊かな自然に恵まれている。多くの困難や苦しみがあっても、より美しい島にしていく努力をするかいがあると思っている。」「僕たちは絶望する必要はない」

ハナニラ

最近読んだ「不幸な国の幸福論」を書いた81歳になる加賀乙彦(作家・医師)
「かつて、爆弾と原子爆弾の痛苦にのたうちまわった歴史を思い出して、冷静に津波の被害や故郷の街の喪失を、再建しようではないか」「日本には再建という大きな希望が残されている。そして全世界の人々が私たちに注目している。これが病気でなにもできない老人のつぶやきである」

ハナダイコン

関西電力八木社長
「原発の安全運転をきちっとしていく中で、原子力の比率も高めていく。これが基調路線だ」

電力9社の中で原発依存率55%近い、1位を走る関西電力の原発は15基だ。大阪、神戸、奈良、京都は全て若狭高浜原発から100キロ圏内である。
関西では「想定外」のことは起こらないのであろうか、はなはだ不安だ。

福島第1原発1~3号機の排水作業が懸命に行われている。

草を食む牛


一輪のソメイヨシノ

2011-03-28 | 日記

今日もいい天気になった。天気予報では、気温もぐんぐん上がるという。

福島原発1号機~3号機、今度は建屋外の地下坑道に高濃度の汚染された水が溜まっているという。
原因は不明だが、格納容器から漏れだした可能性が高いとのこと。格納容器を冷却するために注入している水が
外に漏れだしている様だ。

いい天気なので昼からウォーキングに出た。家の中にいるとついついガスストーブを付けたくなるのだが、戸外は春の様な陽気で暖かい。
公園にはミモザが満開になっていた。黄色い花を見ると、昆虫だけではなく、人の心も元気づくものだ。

ソメイヨシノはまだかなと何ヵ所かの公園を回ったが、蕾は大きいものの、まだ僅かに咲いていない。もう少しかなと思っていると最後に行った公園にまさに一輪だけ咲き始めていた。このあたりでも桜の開花が始まった。心穏やかに花を愛でる日が早く訪れてほしいものだ。

2時間ほどの散歩で家に帰ると身体がホカホカしている。身体が暖かいうちにフルートの練習をやろう。
基礎練習、アルテ教則本18課NO3、NO4、NO5の曲をやる。時間があるので、バッハ管弦楽組曲第2番から、ポロネーズ、メヌエット、パディヌリをフルートソナタからBWV1033を吹く。下手な演奏だが心を癒してくれる名曲である。


メキシコ料理

2011-03-27 | グルメ・クッキング

今日もいい天気だが、冷え込みがきつい。

夕方、大阪のフルート教室のメンバーと心斎橋で落ち合う。心斎橋は、いつもと変わらない人出だ。
「自粛ムード」一色になるのでなく、関西では元気を出してほしいとも言われている。

今日行った店はメキシコ料理「エル・パンチョ」。店の中は薄暗く、テーブルはオイルランプで照らされている。静かで、ゆっくり燃えるオイルランプは、停電の時にも役立ちそうだ。

メキシコと言えばコロナビール、ビンの縁にライムが挿されていて、それを絞って飲む。もちろん、コップなど使わずにラッパ飲みだ。味が薄いが、爽やかさは抜群だ。指の腱鞘炎が気になるので、聞いてみると、フルートを吹いている限りは治らないのでは、とのこと。

メキシコ料理と言えば、タコスだ。注文したものは、少し小さめだった。

フラワートルティーヤの上に、料理を載せるケサディージャは、ピザと同じだ。


もう一品トルティーヤで炒めた牛肉と野菜を巻いて食べるファヒータは、手巻き寿司と同じ感覚。テーブルには赤色(ロハ)と緑色(ベルデ)のサルサが置かれていたので料理に付けてみたが、汗が出てくるほど辛かった。トルティーヤは食べていると気付かぬ間に満腹になってくる料理だ。さほど大きく無い店なので直ぐに満席となり、注文はもういいというと「それではお勘定」をしてくださいとのことなので、店を出て散会となった。