陸に上がったカッパの海無し県生活

潜りから漁師へ。身体を壊し船を下りた。
海の話、釣りの話。脳脊髄液減少症。

尻手ロープ

2009-04-10 19:25:51 | 渓流タモ
ちょっと失敗ですが、尻手ロープを作ってみました。
失敗と言うのは、ロープの素材ですね。
太すぎて硬く、色も悪いです。

市販のエンドロープや、マジックベルトで留めるタイプのバンドは、
やはり天然木のタモには似合いません。
そこで、通常の3本縒りのロープで作ってみようかと思ったのですが。
タモ枠の部分には、直接ロープを通してアイ・スプライスで留めて、
根付に当たる部分は、水引などで使われる飾り結びを応用して玉を作り、
余分を、やはりスプライスで処理しました。
まあ、この手の細工は元漁師ですから、お手のものです。

これは、後日また作り直します。
ロープ自体に品が無さ過ぎます。
たまたま、このロープが手元にあったので、物は試しにやってみたのですが。
もう少し細めで色も変えて、根付には出来れば木彫りの工芸品を付けたい所です。
素材を変えれば、ロープだけで飾り結びを施して作っても綺麗に仕上がるとは思いますが。

そんな訳で、失敗編でした。




塗装まで完了です

2009-04-02 23:23:31 | 渓流タモ
塗装を進めていたタモですが、
気に入った所まできましたので、網付け前までの段階を終了します。
木肌の凹凸も、籐の隙間も完全に埋まりました。
淡透色とはいえ、塗り重ねることでかなりの色が付きました。
結局、淡透を8回、仕上げにクリアーを3回塗り、
最終的にコンパウンドを掛けて、艶を多少消しました。



夜間の室内撮影なので、実際に肉眼で見た感じはストロボを当てた下の方が近いかな。


自分で塗っておいて言うのも何ですが、実にいい色です。
全体的なイメージもシンプルに仕上がっています。

これはちょっと、実戦で使用するには本当に惜しい感じになっちゃいました。
川も魚も選んで使いたいなぁと、贅沢な悩みが出来ました。





リメイク その二

2009-03-29 20:23:46 | 渓流タモ
「昔作って、今は使っていない良いタモがあるからあげるよ」と、
僕がタモ作りをしていることを知った人から、ごく最近頂いた物です。
現品は、網付き、塗装もしてあった状態でした。

手に取った時には、「う~ん?そのまま使うにはちょっと」というのが正直な感想です。
枠がかなり歪な状態で丸めてあり、柄の頭と尻部分に何本かのひび割れがあります。
「ひびが入るのは仕方無いんだよ」
どうやら、ひび割れ防止の措置を知らなかったようです。
そして柄尻には、尻手ロープを通す為の穴を開け、金属のハトメを打ち付けてありました。
ハトメは歪み、穴も反対側を持ち上げるように中途半端に貫通しています。
木肌にも、ナイフの刃を当てた痕、ヤスリ掛けした目がかなり残っています。
貰う立場ですから、勿論文句は言えません。要らないとも言えません。
ですが、何も言わずにここでこんな事を書いていたのでは、
それは貰った相手にも申し訳が立ちません。
そこで、その場で正直な感想を述べ、「塗装を掛け直します。そして新しく蘇らせます」
と言って、ありがたく頂くこととなりました。
ですから、見事蘇らせられた暁には、真っ先に元の持ち主に見てもらいます。
と、ここまで欠点ばかりを並べてしまいましたが、素材(カヤの木)はバッチリです。
削り出しも枠の接合も綺麗に仕上がっています。(好みから言えば、綺麗に削り過ぎですが)
柄の太さ、枠の太さも径も申し分ありません。

何とか綺麗に仕上げねばと、まずはセッセと塗装を落とします。
薄い塗装が幸いして、ペーパー掛けだけで木肌は良い状態になりました。
そして枠の修正に入りますが、かなり古いので完全に油分も水分もありません。
ヤカンからの蒸気で軟らかくしても、強い力を加えるとパキンと逝ってしまいそうです。
あまり無理はせずに、直せる範囲だけに留めておきました。
若干の角度も付け、枠の修正完了。
真ん丸にはなりませんが、結構いい感じ。
柄尻のハトメは、無理に外すと木肌をめくってしまうので、
木肌より引っ込んだ状態まで削り落とし、木工パテと砥の粉を使い埋めました。
そしてこの部分だけ、黒のカシューで仕上げます。
柄尻を切り落として鹿角を付けようかとも思ったのですが、
できれば切ったり落としたりといったことは行わずに元の持ち主に見せたいと思い、
原型を残すことにしました。
ひび割れ部分も、木工ボンドと砥の粉で、かなり目立たなくすることができました。
カシューの透でも、塗りを繰り返せば分からなくなりそうです。
と、そこまでが現在までに進行した作業です。

ここまで来て、完成したときのことを考えると、結構楽しくなってきました。
大物用に、頑丈で綺麗なタモが出来そうですから。
完成したら、かなりの出番で活躍してくれるでしょう。
まあ、その裏には、全てを自分で作った作品は、
惜しくてガンガン使い倒せないといった事情もあるのですが。
だからと言って、このタモが傷付いていってもどうでもいいやって訳ではありませんよ勿論。
お気に入りの一本に入ることは間違いありませんから。

そういうことで、塗装が進行中のタモとリメイク中の2本と、
現在3本のタモが手に掛かっていることになります。

















リメイク その一

2009-03-28 20:04:07 | 渓流タモ
体調その他の事情から、釣りの本格的始動は、もう少し先になりそうな感があります。
そんなわけで、古いタモをリメイクすることにしました。

このタモは、もう15年ほど前に製作したと思うのですが、
さすがに、かなり傷付いたり塗装が何箇所も剥げ落ちたりしていました。
リメイクの第一段階として、まずは塗料を落とさなければなりません。
いや~しかし、これがなかなか・・・。
ちょっと傷付いているだけの状態ならば、
全体にペーパー掛けして塗膜の厚さを均一にするだけでよいのですが、
完全に剥がれ落ちてしまっている箇所があるので、周りの塗膜も全て剥がさなければなりません。

ペーパー掛けでは全く歯が立たず、結局は小刀でこそぎ落すような格好になりましたが、
塗膜と一緒に木肌がめくれてしまったり、細かい傷を大分付けてしまったりと、
かなりの格闘の末、何とかかんとか作業終了。
あとはまた、ペーパー掛けが待っています。
そして第二段階、柄尻を数センチ落とし、柄尻よりも若干太めの鹿角を装着しました。

残すところは塗装だけとなりましたが、
綺麗に生まれ変わってくれるでしょうか?






渓流用

2009-03-19 20:53:19 | 渓流タモ


ピンボケになってしまいましたが、
製作中の渓流用(今までに完成させた二本は本流用とします)小径タモです。
24センチの網を付ける為に、22センチ径としました。

成形、枠の接続、鹿角の装着、籐巻きと済ませ、下塗りを一回だけした状態です。
柄の捩れ具合、裏にある節の多さがお気に入りです。
写真では分かり辛いのですが、節(枝)の付け根の殆どが抉れていて、
いい味を醸し出しています。

このタモには色付けをせず、カシュー塗料の淡透のみを塗っていきます。
塗っては研ぎ、塗っては研ぎ、ボチボチと仕上げていきます。
完成は、いつ頃になるでしょうか?
早くても、あと3ヶ月か4ヶ月でしょう・・・。





針仕事

2009-03-14 15:21:24 | 渓流タモ
針を持って、糸を舐めて、まるで裁縫をしているようです。

先日仕上げたタモですが、仕付け糸の色と、網に通した真鍮線がどうも気にいりません。
付けたばかりの網と仕付け糸を全部外し、また付け直しです。
仕付けを白の糸に替え、仕付けだけを先に枠に巻きます。
そうして、御覧のように一目ずつ網の目を掬いながら、別の糸を仕付け糸に捲くっていきます。

右手の肘から指先までがずっと痙攣しているので、これは大仕事です。
思うように動かない手先にイライラします。
頭痛も酷くなっていきますが、何とかかんとか仕上げました。
集中力や根気を養うには、うってつけの作業ですが、もうやりたくないと言うのが本音です。

でもでも、やり直しただけの甲斐がありました。
仕付け糸の色を変え真鍮線を取り外しただけで、ガラリと印象が変わりました。
ぼやけた感じのイメージが、非常に引き締まって見えます。
「これでいいや」と、妥協しなくて良かったぁ。

網の色も気にいらないけど、こちらは高いので我慢我慢。
釣具屋に、この色の網しかなかったので買ってしまったけど、
こちらは妥協してしまって失敗でした。




完成

2009-03-09 21:35:30 | 渓流タモ
渓流は解禁になったのに、こんなことをしていました。
手を付けてから3ヶ月余、早めに完成させてしまいましたが、
枠の狂いなどは出ないでしょう。
御覧の通り、枠の出方は左右非対称。
頭の部分を削って、天なし風に作ってみました。
左右対称を絶対条件にする人もいますが、
何本かある内の一本としては、こういった形も大いに有りかなと個人的には感じますが。



材はヒノキ、枠径26センチ(平均)、柄の長さは45センチと長めです(鹿角の先端まで)
柄と枠の角度は、およそ45度。
カシューの透明と黒を重ね塗り、木肌、透明、黒の3段階の研ぎ出しとしました。
緑色の網が、ちょっと不釣合いですが、まあ満足のいく出来になったと思います。

もう一本、モミの木で渓流用の小径(24センチ枠)の物を製作中ですので、
そちらもまた後日、紹介しようと思います。




また   来オフに

2009-01-08 20:49:17 | 渓流タモ
海に行けないというのは、どうもいけません。
ストレスは溜まるは、退屈はで。
海の無い生活でも、ワカサギ釣りやヒメマス、
あるいは管理釣り場での釣りで一年を通して楽しむ人もいますが、
僕にはどれもこれも性に合いません。
そんなわけで、渓流のオフシーズンは魂の抜けた抜け殻のようになっているわけでして・・・。

ちょうど一本、ちょっと面白そうな素材を見つけました。
そうです、またまたタモ枠です。
面白そうな、とは言え、節が多かったり自然の腐れが入っていたり、ネジレがあったりといった、
本当に欲しい素材は見つからないものです。
そんな中でたまたま目に付いたのが、枠の部分が左右非対称の物です。
枝を丸めてみると、結構味がありますね。
一年ほど乾燥させれば、次のオフシーズンには暇潰しができそうです。



前回は削り込みの途中で傷を付けてしまったことや、
結束バンドで絞めた部分にバンドの痕を付けてしまいましたので、同じ轍を踏まないようにと。
ほんのちょっとした傷でも、
それを消したり修正したりの作業は非常に困難になってしまいますから。
切り口にはひび割れ防止の為に木工ボンドを塗り、
結束バンドやロープで絞める部分には、布やビニールテープで保護をして型を作りました。
あとはじっくりと乾燥を待ちましょう。

さあ、来年の楽しみが出来ました。








渓流タモ作りを通じて  まとめ

2008-06-09 22:03:07 | 渓流タモ
数ヶ月に亘って連載してきた渓流タモ作りですが、
一つの作品の完成を以って、ここで締めくくりたいと思います。

最初は、単なる道具作り。
そんな軽い気持ちで始めた渓流タモの製作でしたが、
終わってみれば、実に収穫の多かった事に気付きます。
勿論、次にまた作る機会があれば、それに生かされるもの、
そしてそれ以上に、精神修養の場としても得るものが大きかったのでは?
そんなことを痛切に感じています。
そうですね、表現は大袈裟かもしれませんが、
作品は、自分を映し出す鏡。
この一言に尽きると思います。
数ヶ月の間、イメージを膨らませ、ほぼ毎日のようにコツコツと仕上てきましたが、
その日その日の仕上がり具合が、自分の心の状態によって大きく変わりました。
心が乱れている日は仕上がりも乱れ、
心が落ち着いている日は仕上がりも美しく穏やかに。
何時の日だったか、そんな傾向が表れていることに気付きました。
それ以来、作品作りに取り掛かる前には、
務めて気持ちを静めるように心掛けてきました。
無欲無心、平常心・・・。
たった一本の、何の変哲もない枝を弄っているだけで、
そんな気持ちが生まれてくるとは、考えてもみなかった事です。

世界に、たった一本の渓流タモ。
これには、お金では買えない多くの物が含まれているのです。
大事に大事に使っていきます。







完成

2008-06-08 20:31:49 | 渓流タモ
網が付きました。
網を買うのは、まだ我慢かなと思案していたのですが、
行きつけの釣具店で「安くしてやるよ」と言われ、飛びついてしまいました。
そんなに高い物を買っているわけではないのですが、
いつも色々と安くしてもらってます。ありがとうございます。

網は2ミリ目、径30センチで、520目の物です。
この取り付けは、大仕事でした。
手や指が、すぐに攣ってしまう為なかなか捗らず、
2日間延べ5時間ほど掛かってしまいました。

ですが、針金を介さず手を掛けただけあって、すっきりと綺麗に仕上がりました。

アオリイカ釣りに使っていたリールから、PEラインの0.8号を少し外して、
それで捲くりました。
2ミリ目に520回も糸を通していくなんて、去年の目の状態なら、とても無理な仕事です。
本当なら、一目に二回ずつ捲くっていけば完璧だったと思います。
いまだに誤解している人が多いのですが、PEラインは摩擦に極端に弱いですからね。

なんだか使うのが惜しくなってきてしまいましたが、
新たな命を吹き込んでやらねばなりません。
柄の長さが36センチほどありますので、
それを越す山女魚が釣れます様に、念を込めておきましょう・・・。
ですが、川虫取りには絶対に使えませんね。







仕付け糸の装着

2008-06-04 22:25:04 | 渓流タモ
塗装の終わった30センチ枠のタモに、仕付け糸を巻きました。
今回、仕付けに使った糸は、仕付け用として売っている物ではなく、
以前、フライラインのバッキングとして使った物の余りを使いました。
ダクロン糸の20ポンドラインですが、真っ白のままでなく、
お茶っ葉を入れた鍋で数分煮て、ほんの少し茶渋で染めました。

さて、網の装着方法にも二通りあります(ピン付けは除いて)。
一つは、網に針金を通して、網の目を等間隔に分け、
針金の部分だけを仕付け糸で直接、枠に止めていく方法。
もう一つは、今回僕が取った方法で、先に仕付け糸だけを枠に取り付け、
また別の糸で網の目を一目づつ捲くって、仕付け糸に取り付けていく方法です。
もし網を痛めて、交換しなければならない時、
針金を仕付け糸で取り付けていく方法だと、仕付け糸までバラさないとなりません。
今回取った方法ならば、仕付け糸は残したままでも、網の交換は出来る訳です。
ただ、この場合、網の取り付けは少々面倒になりますね。
30センチ枠に合う網ならば、網の目数が大体500ほどありますので、
一目ずつ500回、糸を捲くっていかねばなりませんから、結構な時間が掛かります。
片や、針金部分を仕付け糸で取り付けるのであれば、まあ20分もあれば出来ます。
と、ここまで書いてきて気付いてしまいました。
別に、仕付け糸をバラシたとしても、そのほうが簡単ですよね。
でもやはり、針金が付いているかいないかでも、見た目には大きな差が出ます。
針金が無いほうが綺麗でしょう。

今回は、仕付け糸の目が、およそ3センチ間隔で縛っていきました。
目の総数が29になりましたので、これを網の目数で割れば、
仕付け糸の一感覚に、網を何目ずつ捲くっていけばいいのかが分かります。
細かい人は、枠の直径に3.14を掛けて、
枠の全長を出して、きっちりと仕付け糸を等間隔に取り付けますが、
僕の場合は、あくまでもおよそ3センチと、アバウトです。
極端なズレがなければ、見た目では等間隔に見えますから、それでOKです。
そもそも、枠が真円ではありませんから、そこまでは関係ありませんし。
仮に網の目数を500としたならば、仕付け糸の一間隔に、
17目か18目ずつ、捲くっていくことになりますが、
端数は網の一番下の部分で絞ったほうがいいかも知れません。

今回、僕は、仕付け糸で網を装着する方法を選びました。
ですが、零釣法などで細糸を使う人ならば、ピン付けで網を付けたほうがいいでしょう。
僕は、道糸は落としても0.3号までですし、
仕付け糸で取り付けたほうが見た目にも好みです。

仕付け糸を巻いたことで、いよいよ本格的に渓流タモらしくなってきました。
早くこのタモに魚を納めたいところですが、
ちょっと今月は色々な予定が入っていますので、予算的に網の購入は来月になりそうです。
完成までもう少し・・・。







塗装完了

2008-05-28 20:22:10 | 渓流タモ


塗装完了です。
淡透に黒を混ぜて着色したものを5回。
その上に淡透だけのものを5回。
そして、クリアーを5回。
都合、15回の塗りを重ねました。
最後は、1000番の耐水ペーパーで研ぎ、鏡面コンパウンドで仕上ました。
最後に研ぐことによって、ただ塗っただけの嫌らしい感じの艶が消え、
非常に深い艶が出てきました。
光の角度によって、朱色に見えたり黄金色に見えたり、様々な表情を見せてくれます。
実に良い色艶で、着色したにも関わらず、木目も全く損なわれていません。
自分でも、まさかこんなに良い色が出るとは予想もしていませんでした。
あとは網を付けるだけですね。
やっと、完成が見えてきました。


色の違い

2008-05-12 23:16:58 | 渓流タモ
すいません、タモネタばかりで。
もう、飽きましたよね。
 
こちらは、長さ50センチほどの、同じ素材から二本の柄を作った物です。
(下のタモが、前回の写真の物と違います)
どちらも同時に塗装をしています。
現在7回目の塗装(同じ調合の同じ塗料です)を施し、
1000番の耐水ペーパーで、ざっと磨いた後です。
光の加減によって様々な表情を見せますが、
かなり色加減が違います(写真では分かりづらいですが)
下のタモだけ、との粉を塗り目止めをした後から、塗装をしました。

まったく同じ素材の上に塗ったにも関わらず、色や木目の出方がかなり違います。
一概にどちらが良いとは言えませんが、との粉を塗ったほうは、
色の出方が均一でムラがありません。
今回は、ハケ塗りで仕上ていますが、ハケのムラも出にくいです。
綺麗と言えば綺麗なのですが、上のタモと比べて味に欠けます。
この辺は好みの問題なのでしょうが、との粉を塗らなかったタモのほうが、
深い味わいが出ていますね。

カシュー塗料を繰り返し塗る場合、一昼夜か二昼夜置けばいいと思います。
残った塗料は捨てずに、その上に継ぎ足して使ったほうが、乗りが良いようです。
カシューとカシューシンナーの割合ですが、僕は最初だけ1:1で混ぜて塗り、
あとはカシュー1に対し、カシューシンナー10の割合で混ぜて塗っています。
ビチャビチャの水のような状態ですね。
粘度のある状態で、一度に厚塗りをしていこうとすると、失敗しますよ。
しかし、伐採から成形、乾燥、塗装と、本当に気長な仕事です。

ここまで、今回のタモ作りの製作工程を書いてきましたが、
もう書くこともありませんね(塗装はまだ何回か続きますが)
網が付いたら、またアップしたいと思いますが、
それはまだ暫く先になる予定です。
車の任意保険の切り替え、自動車税と、大きな出費が重なるので、
網を買う予算が・・・。







塗装始めちゃいました。

2008-05-07 21:16:16 | 渓流タモ
もう五月の連休(僕には関係無いが)を過ぎたと言うのに、
とても釣りに行けるような身体の状態ではなく、
TVの釣り番組で、
70歳になろうかというオッチャン(村田 満さんです)が、
元気に川の中を飛び歩いている姿を見て、
あぁ、俺の身体は一体何なのだと恨めしくさえなってしまう今日この頃

まだ少し早いかなとも思いつつ、少しでも釣り気分にでも浸ろうかと、
製作中の渓流タモの塗装を始めた。
伐採から半年以上経つから、多分大丈夫・・・。
着色や目止めをどうするか、塗料をどうするか散々悩んだが、
肌が弱く本漆は絶対にカブれるだろうと、カシュー塗料一本で行くことにした。
只今、六回(淡透に黒をほんの少し混ぜたのを五回、淡透だけを一回)の塗装が済んだところ。
目止めも、水性ステインによる着色もしていない。
色的には、ものすごくいい色が出た。
だが、塗装の難しさと言ったら。
技術的な問題もさることながら、埃の問題(埃はご法度です)、臭いの問題、
一人暮らしなら問題ないのですが、専用の工房が欲しくなる所です。
塗装に関しては、様々な失敗を繰り返しながら経験を積んでいくしかないでしょう。
この先、また天然木のタモを作るかどうかは分かりませんが。

ところで、カシュー塗料って面白い名前ですよね。
以前から不思議な名前だなぁと思っていたのですが、
実はカシューナッツが原料だからだったんですね。
それから、カシューの透明というのは、カシュー自体の色が入っていますので、
透明単色でも、結構味わい深い飴色のような感じで。色が出ます。
因みに、ネオクリアー←クリアー←淡透←透と、(淡透と透は逆だったかな?)
右から左へ行くほど透明度が高いそうですので参考までに。

さあ、これからまだまだ塗りを重ねて行きますぜ!