陸に上がったカッパの海無し県生活

潜りから漁師へ。身体を壊し船を下りた。
海の話、釣りの話。脳脊髄液減少症。

装着完了

2008-04-29 20:21:23 | 渓流タモ
製作中の3本のタモに、鹿角の装着が完了しました(まだ接着剤がはみ出していますが)
大分、カッコがついてきましたね。

鹿角自体は本来の模様を残す為に、
太さに関してはあまり磨いたり削ったりしたくありません。
ですから、柄の自然のラインに合わせて、なおかつ柄尻より細い範囲でカットしました。
大体、こんな感じかなと思います。
ただ、一番奥の物なんですが、鹿角の太さに合わせて柄の太さを落としてきたら、
余計な木目が浮かび上がってきてしまいました。
これは年輪のものなんですが、ちょっと予想していませんでした。
縦模様の木目を出してしまった事は、イメージになかっただけに、
ちょっと失敗したかなとも思います。

ここまでで、タモとしての形自体は、ほぼ完成しました。
使った道具は、小刀、紙ヤスリ、金ノコ(手引きです)、番線、結束バンドくらいでしょうか。
あっ、手前の二本には、電動ドリルも使いました。
お解りですよね?
電動工具が欲しい!
サンダーやグラインダー、高速カッター、電動ノコなどがあれば、
もっと早く、そして正確に美しく、何よりも楽に出来たと思います。
決して自由とは言えない体に、ここまでの作業はかなり堪えました。
あとはそうですね、万力やクランプ類などもあれば良かったと思います。
今回は、簡単な手工具だけで良くやったと思います。
見事完成した時には、きっと何事にも変え難い喜びになってくれるでしょう。








製作途上 1

2008-04-28 22:06:43 | 渓流タモ
まずは一本、24センチ枠のタモに、鹿角の先端部分を装着しました。
柄尻の直径は30ミリ以上あるのですが、蔓の巻かれていた所が抉れているので、
そこの太さに合わせました。
接合部分はまだ荒削りしかしていませんが、いい感じじゃないですか。
角の模様と柄の木目、染みが、自然な感じでマッチしたと思います(偶然の産物ながら)
まだまだ先の段階ですが、問題は塗装ですね。
塗装をした時、どのように変わるのでしょうか。

しかし、鹿の角ですが、これを切ったり削ったりした時の独特の匂い。
これにはちょっと閉口しました。
部屋の中ではこの作業、行わないほうが無難なようです。





鹿角 入手

2008-04-27 22:33:31 | 渓流タモ
G・Wだと言うのに、昼は仕事、夜はタモ作りに勤しんでおります

柄の石突にする鹿角を入手しました。
ヘ、ヘ、ヘ。
旦那、こいつは上物ですぜ

知り合いに猟をする人がいたり、近くの山に落ちていればいいのですが、
それは叶いません。
もっとも、鉄砲で殺されたりしたものは嫌ですしね。
そんな訳で、北海道の工芸品店で蝦夷鹿の角を販売しているのを、
ネットで探して購入しました(抜け落ちた物だそうです)
全長60センチほどあり、5250円(送料別)でした。
このサイズならば、一部釣具店などで購入するよりも割安なのではないでしょうか。

今度の休日に早速、製作途中のタモに取り付けてみたいと思います。




三本目

2008-04-25 19:18:34 | 渓流タモ
三本目(写真真ん中)が、こんな感じで凡その形になりました。
この柄は、握りづらいかと思っていましたが、ものすごく握りやすいです。
枠径は27センチとしました。
奥の、第一号作品も、枠の修正をして固定してあります。
塗装までは我慢我慢。
塗装を施したら、ガラリとイメージが変わるんでしょうね。

さて、世間では明日から大型連休に突入ですね。
僕には全く関係ありません。
なにしろ、カレンダーの休日が増えれば増えるほど仕事が増えるのですから、
憂鬱で仕方がありません。
体も絶不調。
釣りに行ったとか、どこかに行ったという話しは書くことが出来そうにありません。

玉網が完成しても、その網に山女魚が納まってくれる日は来るのでしょうか・・・。

渓流タモ 二本目同時進行中

2008-04-22 20:06:20 | 渓流タモ
メインになるタモの柄をカットしました。
端の部分は捨てるのが勿体無いので、そちらで取敢えず一本製作。
枠の径は24センチ(おおよそ)としました。
これは、柄の頭部分にドリルで穴を開け、接合しました。
綺麗です(笑)
枠の太さも12ミリほどあるので、強度的にも大丈夫でしょう。

サンドペーパーで磨いた後に、との粉を塗り1000番の耐水ペーパーで一度磨きました。
素の状態ではただの汚かった感じの染み模様も、いい感じになりました。
(写真下の柄は、まだ磨き途中です)
ただ、問題が・・・。
元々捨てるつもりだった部材なので、長さが17センチしかありません。
あと10数センチ、鹿の角を装着して対応したいと思っています。
さて、都合よくこれに合う鹿角が見つかるかどうか?
そうです、前もって材料を整えた状態で製作している訳ではありません。
いい素材が見つかればいいのですが・・・。

それにしても、タモ作りにハマッちゃいましたね(笑)








あっ~

2008-04-20 21:17:37 | 渓流タモ
心配していたことが現実に
実はこの木を伐った時、すでに傷が入っていました。
ひび割れを懸念して、切り口にはボンドを塗り、ビニールテープを巻いていたのですが、
乾燥が進むにつれ、一気にひびが進行してしまいました。
そんな訳で強制手段として、傷口に瞬間接着剤を流し込み結束バンドで締め付けました。
なんとか、ひびの進行は止まったようです。
実は、このひびの最下部辺りで切断し、
その2~3センチ下に枠を付ける予定を立てていました。
写真右から4本目の結束バンドの辺りが、柄の頭になる予定ですので、
なんとかギリギリです。
これ以上、進行しないよう願っています。
でも、切断した後でないと、内部の状況は分かりません。
今写っているネジレ部分と、シミのような模様、この部分がお気に入りなので、
割れていませんように

蔓の巻かれていた中の部分も、大分綺麗になってきました。
渋皮のようになって厄介でしたが、小刀の先と、爪楊枝の先などで、
こそぎ落しています。
5分の作業で10分ほど横になり(首の痛みが酷くなるので)、また5分ほど作業を続ける。
そんな感じですから、はかどらない事この上無いです。






懲りずに

2008-04-18 16:30:33 | 渓流タモ
先日から製作途中の渓流タモですが、気の短さの為、接合しちゃいました。
一年も二年も乾燥を待つなんて、僕には無理です。
二ヶ月ほど乾燥させたので、今の段階では狂いは出ないでしょう。
ただ、乾燥が充分でない段階で漆をぬってしまうと、
やはりその水分で狂いが出てしまうようなので、此処から先は我慢します。
 
一番問題だった枠の接合は、非常に綺麗に仕上がったと思います。
接合部分は強度を重視して、6センチほどを削ぎ合せにして、
竹ひごを二箇所に差込み固定しました。
6センチという長さは、繫ぎ目を綺麗にするのが非常に難しかったです。
綺麗に仕上がったとは言え、そこは素人ですから、
あくまでも自己満足にしか過ぎません。
木目を生かした塗装で、その継ぎ目を全く分からなくするのはちょっと無理のようです。
上手い人ならば、研ぎ出し塗装などで綺麗に仕上げてしまうんでしょうね。
僕はこの部分には籐を巻くか、
透明の漆にちょっと黒を混ぜて(それで継ぎ目が分からなくなればいいですが)塗る予定です。

柄の石突部分は、ちょっといただけませんね
尻の部分はやはりもう少し削って、鹿角を付けます。
玉網に付ける鹿角には、古くから水難除けの意味もあるそうですので。
こちらはまた少しずつ、いじっていきましょう。

さて、また懲りずに新たな材料を見つけてしまいました
いい感じに蔓が巻きついていました。
これが、萱や樅のように枝が左右対称に出ている木なら、言う事はなかったのですが。
そんなわけで、枠になる部分は別に作って繋ぎ合わせます。
長さがあるので、もしかしたらこの木から二本の柄を作るかもしれません。
しかしこの木は、磨きが大変です。
特に蔓の巻いていた中の部分を、どうやって磨けばいいのか思案中です。
機械があれば簡単なのでしょうが、それまでは買おうとは思いませんし・・・。
写真の状態にするまでにも、すでに一日分を消化しています。
ちなみに、ビニールテープを切り口に巻いているのは、
乾燥時に起こるヒビ割れを防ぐ為で、切った面には木工用ボンドも塗っておきました。
それにしても、やはり体ですね。
同じ姿勢でコツコツと作業を進めるのは堪えます。
何でこんな事にも耐えられない体になってしまったのか、悔しくて仕方ありません。

まあその前に、なぜ渓流シーズン真っ盛りにこんなことやってるんでしょう。
釣りをする元気が無いから、これで気を紛らわしているんです。










渓流タモ 2

2008-03-29 21:20:52 | 渓流タモ
柄と枠の付け根は、こんな感じまで曲げました。
枠の枝部分は、所々に節があり、水平に修正するのに結構手間取りました。
ですが、味を出す為に敢えて細かくは修正しませんし、上から見ても真円ではありません。
柄も枠も、節の出っ張りはある程度残そうと思っています。

さて、ただこのまま一年二年と乾燥させるだけというのも面白くないので、
柄の部分だけ先行して、磨き始めました。
耐水ペーパーの400→1000→1200と進み、
最終的には、刃物まで砥げてしまうという、研磨フィルムの2400番で磨きあげる予定です。

実は僕にとって、このペーパー掛けが一番厄介です。
まず、左右の腕に激しい痛みを抱えている点と、
同じ姿勢で長い時間いると首の痛みも酷くなってくるからです。
このへんは、毎日少しずつやっていくしかありません。

取り敢えずは、塗装だけ残して、柄の部分だけは作り上げていこうと思います。
磨きが終わったら、少しだけ籐を巻いたり、尻部分に鹿の角で装飾する予定です。
来年まで、気長に仕上げていきましょう・・・。







渓流タモ

2008-03-26 21:25:39 | 渓流タモ
昨年、何本かの素材を切り出したのですが、
皮むきをした段階で気に入った物がなく、結局は作りませんでした。

今年新たに、一本だけ良さげな素材を見つけたので、皮むきをして型に嵌め込みました。
自分で山を持っているならいざ知らず、
やたらと山に入って切ってくるわけにもいかないので、
気に入った素材を手に入れるだけでも、困難を極めます。
今回入手したのは、カヤという木で、これは伐採してあった物の中から探してきたものです。
枠部分の太さもちょうどいいし、柄の部分の微妙な曲がり具合も気にいってます。
難を言えば柄の部分には、
もうちょっと節があったり、自然に出来たネジレや腐れなどがあれば、
もう少し味のある物が出来るのですけどね。
でも、枠の接合にさえ失敗しなければ(枠の上部で分からないように接合します)、
かなりの物が出来そうで楽しみです。

今回、枠の型は、ステンレス製の針金で作りました。
鉄製の物ならば、必ずビニールテープをグルグル巻きにします。
そうでないと、錆が出て木枠に染み付いてしまいます。
枠の部分の枝はかなり太めなので(小指の太さほど)、
全体に蒸気を当てながら丸めていきました。
直径は30センチと、渓流タモとしては多少大きめでしょうか。
そして、柄に対して角度を付けて番線で引っ張ってあります。
気は逸りますが、この状態で狂いが出ないように、来年まで乾燥させるつもりです。

写真手前の網が付いているものは、かなり前に作ったものです。
ただ、素材が一本物ではなく、柄の頭の部分に枠を差し込んで作ったものです。
やはり一本物の素材と比べると、いま一つ味に欠けますね。