一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『君のためなら千回でも』

2009-01-25 | キネマ
だまされたと思って、この後の記事を読まずに何の余談もなく観てください。

また、原作の小説(全世界で800万部のベストセラーらしい)はより感動的なので、こちらを先に読んだほうがいいという意見もあり、その方は先に小説の方をお読みください。


だまされたくない方は、下のレビューを読んでから検討してください。
(そのかわり、つまらない解説で興ざめだった、などと言わないこと)


(小説はこちら)



(DVDはこちら)



さて紹介。

1970年代アフガニスタンの首都カブールで育った二人の少年の友情と贖罪の物語です。

豊かで美しいカブールの街で育った二人の少年がソ連のアフガニスタン進行により一人は亡命し、ひとりはアフガニスタンに残り離れ離れになって30年の月日がたちった後、二人の運命は再び交錯します。

あらすじの紹介はそこまでにとどめます。

とにかく子役の二人がすばらしい。この二人はカブールでオーディションしたそうです。

また、当時を知る人々もそっくりだと絶賛した1970年代のカブールの美しい町並みは、中国新彊ウイグル自治区のカシュガルでのロケだそうです。
カシュガルの場所はこちら参照。
アフガニスタンとパキスタンの国境近くでカブールにも近く、イスラム文化の街として共通点があるのでしょう(世界地図でも中国とインド・パキスタンの国境は争いがあるので点線になっているように、もともとは国という意識なく人々が行き来していたのだと思います。)。


ストーリーがすばらしい上に、役者もセットも魅力的で、一気に引き込まれます。
DVDの「特典映像」を全部見たのも久しぶりでした。

特典映像にある映画の編集者の言葉が印象的です。
「アフガニスタン人の小説をニューヨーカーが脚本にしオーストラリア人のプロデューサーとスイス人の監督がアフガニスタンやその他世界中からの俳優と一緒に中国でロケをして作った映画なんだ」

こういう映画が作れることは世界が一定程度平和だということでしょうが、できればこの映画がアフガニスタンで撮影できる時代がくれば一番いいのですが。



コメント
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