一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

内部統制三題話

2007-06-05 | あきなひ
ちょいと息抜きを。


1.『ドラゴン桜』と内部統制

会社法上の内部統制報告書だとかJ-sox法対応が大騒ぎ忙しになっています。

以前のエントリでも書いたのですが、他者と比べて目立ちたくない、とか会計監査人に理解されなかったらどうしよう、ということを考えると、「当社独自の内部統制の考え方を世に問う」などという度胸のあるところはなく、結局は各社とも似たり寄ったりのものになってしまうように思います。

結局「誰かの評価を受ける」という枠組みを作った時点で、受験と同じで評価されやすさ=点の取りやすさを優先する方にインセンティブが働くわけです。

学問の奥深さや楽しさに触れるということを期待してはいけない、せめて勉強することの動機付けや面白さがわかればいい、という『ドラゴン桜』への期待と同様のレベルにマスコミ世間の内部統制への期待もなってくれればいいのですが。


2.ドラえもんと内部統制

で、今バブル特需に沸いているのが会計事務所のコンサル部門やコンサル会社。
結局はUS-soxの事例や企業会計審議会報告などをもとにテンプレートを当てはめるという感じなのですが、何もよすがのないところではありがたがるしかありません。

ただ、財務会計システムのところはさておき、全社的内部統制について実際の個別の企業の組織や制度設計にあてはめるとなると、そこまでは知恵手が回らないのが実情のようです。
そうなると、会議でも「PDCAサイクルを回す」というような決まり文句だけが空虚に飛び交うことになります。

「PDCAサイクル」という仕組みだけ形式的に空周りさせても意味ないと思うのですが、「PDCA」という念仏がすべてを解決するかのように唱える、またはそう発言することで会議に参加していることをアピールしたがる輩は結構多いです。
これはコンサル側だけでなく会社側の「知ったかクン」にも多いので、そういう打ち合わせに同席すると、心の中で横っ面を張り倒しています。


そういう意味では、頭の上でクルクル回って、誰でもかぶるだけで空を飛べるタケコプターを持っているドラえもんは偉大だと思います。


3.新700系のぞみと内部統制

今度の新700系のぞみは、鼻先が更に1m長くなるそうです。
となると運転席はホームに入ってなくても鼻先はすでにホームに差し掛かっている、ということになります。

法令遵守態勢というのも似たような悩みがあって、大きな組織ほどルールをコントロールする側と現場の一線は距離があるので、運転席は大丈夫と思っていても、先頭は「あ、ぶつかっちゃいました!」ということがありがちです。

のぞみ同様「高速運転」にはそういう組織体制のほうが効率的だったりするので、悩ましいところです。
コメント
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