“I get around.” も、ビーチ・ボーイズの代表曲のタイトルだ。(Rickyさん、教えてくれて、ありがとう。)この“I get around.”という表現は、「あちこち歩きまわる」とか、「あちこち旅してまわる」とか、「あちこち遊びまわる」(口語表現で、「男[女]をあさってまわる」)など、自分はほんとうにいろんなことをしていると伝えたいときに使う表現である。“I have been to a lot of places and done a lot of things.”と同じような意味で使われる。
○Practical Example
“Gee, I haven’t seen Satoshi for ages. Has he been studying or something all the time?”
“Are you kidding? Satoshi really gets around. He’s been having a lot of dates and knows the bars in Shibuya better than anyone.”
「ああ、もうしばらく聡の顔を見てないわ。ずっと何かの研究に没頭しているのかしら?」
「何だって? 聡はあちこちで遊びまわっているよ。いろんな女の子たちとデートもしているし、渋谷の飲み屋は誰よりもよく知っているよ」
● Extra Point
しかし、aroundがto be aroundと単独で使われると、状況しだいで、まったく意味が変わってしまう。to be aroundは、「近くにいる」(to be nearby)、「そんなに遠くにいかない」(not going away)という意味だ。“I’ve been around.”(このあたりにいたよ)の形でよく使われる。
◎Extra Example
“Hi, Georgina, where’ve you been? Haven’t seen you for ages.”
“Oh, I’ve been around. I’d love to get away, but there’s the little problem of money.”
「おお、ジョージーナ。あなたどこにいたの? しばらく会わなかったわね」
「いや、どこも行かないよ。どこかに脱出したいけど、ちょっとお金に困っているのよ」
Rickyさん、“God only knows.”の表現についての質問もありがとうございます。これは “God knows.”と意味はまったく同じです。しかし、最近は“God knows.” ほどよく使われなくなりました。そして“God only knows.”が“God knows.”よりも詩的というわけでは特にありません。両者の違いは、“God only knows.”は今はちょっと古い言い方になってしまっていて、日常ではあまり使われなくなっている、というだけです。