世間は忘年会の12月に入ったようです。ずーっと前にいた<会社>からお誘いです。わざわざ東京まで出るのに、飲み会だけではもったいない。
それで、東京都写真美術館に、写真を見に行きました。
セバスチャン・サルトガの写真展<アフリカ>です。
最初の1,2枚が、アフリカの生活の写真に、<1976年撮影>を見ていて、アフリカ民族紛争の悲惨や旱魃という自然の猛威に襲われた人々の写真を<歴史>として見ていました。
しかし、すぐに<撮影年2006>が出てきて、今日まで続く、アフリカの悲惨を歴史ではない現実のことと覚え、やや正視に堪えられなくなっていたのです。
水は枯れ、大群衆となって流浪する人々、民族間の絶え間のない争いは大難民を生みます。モノクロ写真の中の、目を大きく見開いたこども、母親、老人、真っ黒で輝く瞳が訴えます。母の乳房にぶらさがっている赤ん坊がいます。
美しいというより、冷たく突き刺さる自然の写真があります。
久しぶりに見たモノクロ写真の鋭さでした。
カメラマン・サラトガの眼であり、アフリカの今も続く現実でしょうか。
この展覧会は、12月13日(日)までです。
【おまけ】
* 会場の東京都写真美術館を出たら、そこは、もうクリスマス。電飾世界でした。そのギャップの大きさが、また身にしみ寒々したものを感じます。
* アフリカに旅したい、と思っていなかったわけではありません。サファリ・パークでない、サファリ・ツアー、動物の野生を見てみたいと。でも遠いです。私らの時代、現役中には、そんな時間はとれません。今、瞬間的には時間はたっぷりありますが、もう遅いのです。残余時間がないのです。
*左;1992年6月24日号の雑誌<Tarzan>、15年前から捨てずに残しているのです。野生動物を殺すな、の前に、人間を殺すな、かもしれません。それがアフリカでしょうか。
*息子がアフリカの旅を考えているようです。今、春日部市立図書館から、地球の歩き方<東アフリカ編>を借りてきています。