春日部庄和の人形劇くれよん、長野県飯田の全国大会(!)で公演(2008.8.18)

2008-08-18 17:46:47 | Weblog

*<人形劇くれよん>の皆さん(飯田りんごんパレードで)

遊びほうけていて、今ごろ、“10日遅れ”のニュースです。

日本中の市町が<町おこし>を探してきたのでしょうか。徳島の阿波踊りのルーツは江戸時代に遡るようですが、高知の<よさこい祭り>は、戦後、阿波踊りに負けないイベントを、と始まったようです。札幌のロックソーランなんて、この間始まったようなものでしょう。
ついでに、長野市の<びんずる>は今年38回目。松本市の<松本ぼんぼん>は34回目。
映画による町おこしは夕張市、演劇は利賀だったか。ジャズによる町おこしは、もういっぱいあります。

人形劇フェスティバルを30年間やっているのが、長野県飯田市です。
プロ・アマチュアを問わず、人形劇をやっている人たちで、飯田の人形劇フェスティバルを知らない人はいないでしょう。
正式名称は<世界人形劇フェスティバル・いいだ人形劇フェスタ2008>。1979年に前身の<人形劇カーニバル飯田>が始まって、今年は30回目の節目です。

 8月2日から9日間の日程で、参加の376人形劇団が、飯田市内と下伊那郡内の151会場で、598公演を繰り広げました。公演参加はしないが、見物視察に行く人形劇関係者はもっとたくさんいたでしょう。
まさに、人形劇全国大会の盛り上がりの飯田になります。

 私の住む春日部市の旧庄和町には、26,7年前に“お母さん人形劇”でスタートした<人形劇くれよん>があります。その知人たちは、とっくに“お母さん”の役割を卒業し、今や堂々たる人形劇団(!)です。
8月9日(日)に、有料公演で参加するというので、応援にでかけてきました。
海外から劇団、国内でもプーク、ひとみ座といった完全プロ劇団が1500円の有料、同時に無料の公演も<ものすごく>ある中で、有料(800円)公演に踏み切った<人形劇くれよん>さんの心意気を感じます、実行委員会もそれを認めたのです。

*分厚いガイドブック(無料)。左下に、くれよんの公演を紹介。

*有料公演だけでもこんなにあります。左下の隅に、くれよん。

前夜8日(金)8時前に、飯田線飯田駅に着きました。夕立を越える豪雷雨でしばし立ち往生。<お金がかかっている>ガイドブックや総合プログラムをゲットし、思案にくれます。並んだタクシーがこちらを見ています。コンビニに傘を買いに走れば、ずぶ濡れになります。30分ほどして、結局タクシーに乗りました。

前夜の仕込みは手伝わず、明けて10日。街なかは、人形劇フェスティバルと<飯田りんごん踊り>の当日ということもあって、道端に準備する<“てきや”のにいちゃん>にも祭り前の顔があります。
9時ごろに会場の飯田市中央公民館に出かけました。仕込みを終わって、リハーサル直前でした。

*リハーサル中のオオカミ・カブと子やぎのメイ(藤枝さんと中田さん)

*本番直前の、代表・演出の宮脇さんと音楽担当で、本番中にはキーボードを弾く石黒さん。一番手前の木製のものは、照明のコントローラーです。私が20年ほど前に作りました。ここで、ホールの設備関係者が<感動した>らしい。まだ使ってくれています。

人形劇くれよんは、8名+1名。中型バスで機材と一緒に繰り込んでいました。

定員150人の会場です。代表の宮脇さんが、<前日までに90枚売れている>と話してくれました。どんなときでも、<客の入り>は当事者の心配種です。ましてや、天下の飯田での有料公演です。“評価につながります”。<90枚なら大丈夫だよ、いっぱいになるよ>と相槌を打ちます。

演目は、<あらしのよるに>。3,4年前に始めた人形劇です。アニメや本がヒットした、あの<あらしのよるに>。むろん原作者に人形劇化・上演の承諾をもらっています。
飯田市公民館は、この祭りの一つの拠点です。2階には、人形劇関連諸道具を売る店、関連の古本屋、売店、休憩・食事できる部屋もあって賑わっています。ここのホールでは、夕方までに3本の公演があるのです。

11時20分に開場。ぞくぞくのお客さんです。11時30分すぎに、<あらしのよるに>が開演しました。

上演が始まると、私は、ここが飯田であることを忘れてしまいます。まるで、旧庄和町正風館の3階講義室での公演気分になります。ただ、大きく違うことがあります。正風館公演では、そのほとんどが子ども達です。子ども達は人形劇に大きく反応します、それが演ずる者の喜びになるわけです。
上演まえの挨拶にたった宮脇さんの質問から、7割方が地元でなく遠来他市の人たちであることもわかりました。6~7割方が大人だったでしょう。全国で人形劇をやっている人たちの厳しい目があったかもしれません。
しかし、たぶん20回を越えている、ある意味で手馴れた演目です。力の入った見事な公演になりました。

*お客さんは大人が多かったみたい。いつもは、子どもたちが、わっと集まるのですが。

心配無用のいっぱいのお客さんでした。<くれよん>さんも、ひとつ階段を上ったな、と感じたのです。

公演を見届けた私は、午後1時5分飯田駅発のハイウエイバスでトンボ帰りで、庄和町だったのです。

翌日夜、宮脇さんがメールで、チケットが完売だったことを知らせてくれました。そこに、夕刻のパレードでの若々しいメンバーの写真が添付されていました。無許可掲載しました。