「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

緊急時の対策を持つこと (1)

2013年03月18日 20時02分15秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
 ボーダーの人の 激怒, 身体的虐待, 自傷行為, 自殺企図は、

 ノン・ボーダーラインの人に 恐怖をもたらします。

 これらに対処するには、 計画を立て、 外部の助けを求めることです。

 うまくいけば、 ボーダーの人が 専門的な援助を受けようとするかもしれません。

● コントロールを欠いた怒り

 ボーダーの人たちは 次のように言っています。

 「私はただ 自分を守ろうとしているだけ。

 人が寄りつかなくなることは 分かっているのに」

 「怒りをぶつけるときは、 その人が感情を持った人間と 思えなくなる。

 憎しみの対象, 敵になるんだ。

 僕は妄想的になって、 その人が僕を 傷つけようとしてると思い込んでしまう。

 僕は断固として その人を支配できると 証明しようとするんだ」

 「私が心配してるのは、 愛を失うことよ。

 すごく怖くなって、 怒りで表現してしまうの。

 怒りは 恐れより扱いやすいから。

 傷つきやすさを感じなくて済むし」

○ 怒りと理屈は相いれない

 ボーダーの人が怒っているときは、 筋の通った行動は期待できません。

 彼らがそうしたがらないのではなく、 できないのです。

 その時は、 脳の論理的言動の中枢が 正常に機能していません。

 理性的な話し合いは、 落ち着いてからにすべきです。

 ボーダーの人は どんな怒りも同じ強さになってしまう、 とも言われます。

 軽いイライラと強い怒りの 区別ができないようです。

 ボーダーの人に、 「今の怒りは 1から10までの物差しで いくつくらい?」

 と質問してみるのも役立ちます。

(次の記事に続く)

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕
 
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