「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

自信をもって、 はっきりと あなたの要求を主張すること

2013年03月03日 20時56分25秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
● 「スポンジ」 をやめ、  「映し返し」 を始める

 ボーダーの人に対して、 ふたつの対応の仕方があります。

 スポンジのようになるか、 鏡のようになるかです。

 ボーダーの人の投影を そのまま受け入れ、

 彼らの苦痛や怒りを スポンジのように吸収してしまう 人たちがいます。

 ボーダーの人を助けているという 幻想をいだいていますが、

 それはブラックホールを 満たそうとするようなものです。

 実際には、 ボーダーの人の 防衛機制への報酬を与え、 強化してしまっています。

 ボーダーの人は、 もっと早く、 もっと穴を埋めてくれと 急かせます。

 でも、 ボーダーの人の苦しみを、 鏡のように 持ち主に映し返すことが必要です。

 空虚感は ボーダーの人自身のものであり、

 埋めることができるのは 彼ら自身でしかないのです。

○ 自分の境界に焦点を当て、 それを守る

 相手の苦しみを 吸収する代わりに、 以下のことをしてください。

・ 相手に何と言われても、 自分の現実的な感覚を 見失わない

・ 痛みは、 本来の持ち主(ボーダーの人)に返す

・ ボーダーの人も 自分の感情に対処できるようになると、

  自信をもって言ってあげる

・ 自分の感情や反応を コントロールできるのは、 その人自身だけ

・ 受けいられる行動, できない行動には、 限界がある

・ 限界をはっきり伝え、 それに基づいて行動する

 自分自身や子供を 守る必要もあります。

 それは 相手の行動の良し悪しを 判断するのではなく、

 自分や自分の感情を 尊重することです。

・ 自分や子供を 虐待の状況から離す

・ ボーダーの人に、 彼らの行動の責任を 持ってもらう

・ あなた自身の気持ちや願いを はっきり述べる

・ 悪口や突発的な行動は 無視する

・ 怒りの最中にある人との 話を拒否する

・ 人前で あなたに恥をかかせる言動は やめてもらう

・ 単純に 「ノー」 と言う

 ボーダーの人の行動に対して、

 ボーダーでない人が 同じことをした時と、 同じ対応をしましょう。

 自分個人の限界を見つけたら、 全ての人間関係に役に立つでしょう。

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕