「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

パートナーのもとを去る場合

2012年05月19日 21時13分58秒 | 「愛した人がBPDだった場合のアドバイス
 
 ここでは、 結婚してお子さんがいる場合を 想定します。

 そうでない人も、 感情的なことは 自分に当てはめて考えられるでしょう。

 関係から去るのは、 最後の手段として そうするしかない人がほとんどです。

 しかもパートナーが 問題を認めようとしない場合、

 助けを得ようとしない場合に 限ってのことなのです。

 さらに、 ボーダーの人が

 ノン・ボーダーラインの人を置いて 去っていくこともあります。

 そうすると感情的にも法的にも 準備をする時間がありません。

 この節を読んで 前もってしっかり 準備を整えておけば、

 皆さんとお子さんは より良い方向へ向けていくことができるでしょう。

 これはボーダーの人が どれほどの機能を持ち、

 どれほど怒りや復讐心を 溜めこんでいるかなど、 様々な状況によりますが、

 彼らと離婚するのは、 経験豊富で資格のある 法律上・治療上の支えなしには、

 決して試みるべきではありません。

 支えなしに試みるのは、 下着一枚でエベレストに登るようなものです。

 最悪の事態を想定し、 適切な法定代理人を雇い、

 皆さんとお子さんを救う 準備をしなければなりません。

 それは パートナー助けることにもなります。

 皆さんはパートナーを愛し、 憎んでもおり、

 ありとあらゆる感情を抱いているでしょう。

 自分は間違っていないのか、 手遅れなのではないか、

 そんな思いに駆られている方は、

 次の権利があるのだということを 大きな声で言ってみてください。

・ 幸せになる権利

・ パートナーの精神的な病に 煩わされることなく生きる権利

・ 子供たちの関係を楽しむ権利

・ 間違いを犯す権利

・ 子供たちには、 愛情に満ち、 虐待のない家庭で 成長する権利

 パートナーは反論し、 罵倒するかもしれませんが、 そんなことは気にしません。

 しばらくすれば、 心からそうだと思えるようになります。

〔「愛した人がBPDだった場合のアドバイス」 星和書店(ランディ・クリーガー)より〕