「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

優れている部分に 焦点を当てる

2010年03月11日 21時38分32秒 | 「境界性パーソナリティ障害」より
 
 境界性パーソナリティ障害の人は どんなに優れた点を 持っていても、

 自分が劣っていると 思い込んでいます。

 本人の嘆きを 受け止めたうえで、

 「でも、 あなたの~~なところを、 ○○さんがすごく褒めていたよ」

 などのメッセージを伝えます。

 それを 何度も繰り返すことで、 傷口は少しずつ 塞がっていきます。

 「君の欠点だったところが、 魅力に変わり始めている 気がするな」

 といった言い方も、 賞賛以上に 変化や成長を意識させ、

 自信回復のきっかけになります。

〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
 

 心子は 様々な優れた能力を 持っていました。

 普段はそれを 自慢するというのではなく、 話題にすることは よくありました。

 カウンセラーとしての能力、 記憶力、 様々な方面の知識、

 コミュニケーション能力、 頑張る力、 子供の扱い、 等々……。

 一方、 僕を責めるとき、

 自分の正義、 誠実さ、 純粋さなどを 武器にすることもありました。

 心子はそれらに 自信を持っていましたが、 一旦落ち込むと 全て無になってしまい、

 どんな言葉も 力づけにならなくなってしまうのですね。
 

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