( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/53945670.html からの続き)
BPDの人の自傷行為は、以下のような役割を 果たしていることがあります。
○身体的な痛みを感じること
これは自分を傷つける 最も一般的な理由とされます。
BPDの人は、現実感がなく疎外された 感覚を抱いていますが、
自傷行為は現実を引き戻すのに 役立つと考えられます。
空虚感や心理的な苦痛を 紛らわすのかもしれません。
また痛みは、自分を罰するために 使われることもあるようです。
自己嫌悪の表現として、自分自身に痛みを与えます。
自傷行為を繰り返すと、痛みの感覚は消えてしまいます。
自分が 出血や火傷などを眺めるだけで、慰めになっていくといいます。
○緊張を和らげること
しばしば自傷行為は、不安や緊張が 高まったあとに起きます。
血が流れ落ちるのを 見ていると、体から緊張感が引いていき、
リラックスして 解放感に浸ることができます。
○コントロールを確立すること
多くのBPDの人は、自分の人生のコントロールを 失っていますが、
自傷行為はある程度 コントロールが可能です。
どのくらい深く切るか、注意深く試したりしています。
自傷に没頭している間、痛みに耐える能力に 自尊心を感じているかもしれません。
強い衝動的な感情を コントロールするために、
痛みを利用していることも 考えられます。
また自傷行為は、他人を操作するためにも 行なわれます。
助けてほしいサイン、怒りの表現としても 役に立っています。
○安心を確保すること
自傷行為は 罪深い喜びでもあります。
欲求不満を感じたとき 当てにできる行為で、秘密の安心を与えてくれます。
○エクスタシーを求めること
自傷行為で興奮する人もいます。
スリリングな感覚や 高揚感を体験し、性的快感を感じる人もいます。
(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/53978254.html
〔 「BPDを生きる七つの物語」 (星和書店) より 〕