「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

自殺的行動と自傷行為 (2)

2008年04月26日 21時03分26秒 | 「BPDを生きる七つの物語」より
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/53851827.html からの続き)

 自傷行為をする人は、子供時代に 過酷な喪失や虐待を 経験しています。

 性的虐待を受けたBPDの人は、そうでないBPDの人に比べて、

 自殺企図が 10倍以上に上ります。

 トラウマが脳の発達を 妨げている可能性もあり、

 BPDの人の中には 脳波に異常を示す人もいます。

 自傷が行なわれるときは、

 自分の感情や他人から 離れてしまったかのように感じられます。

 この感情の麻痺から 逃れるために、自傷が試みられます。

 自傷行為をしているときは、体内のエンドルフィン系物質が 放出されます。

 それによって、不安が和らぐ,多幸的になる,痛みを感じない,

 依存的になる,解離的になると言えます。

 痛みの刺激は エンドルフィンを分泌し、モルヒネのように 痛みを和らげます。

 切迫した自殺企図をする人は、入院の必要があります

 頻繁に自傷行為をする人も 危険です。

 しかし、慢性的に自殺企図をする人は、入院して得られるものは 余りありません。

 入院によって 依存を長引かせ、自分の治療に責任を持つ 妨げになるとしたら、

 長期入院は望ましくないでしょう。

 折衷案はデイケアです。

 日中は 病院の活動に参加し、夜は自宅で過ごす という方法です。

 自傷行為や自殺行為に対する 薬物治療には、

 セロトニン再取り込み阻害薬 (SRI) が 有効です。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/53960820.html

〔 「BPDを生きる七つの物語」 (星和書店) より 〕