「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「ザ! 世界仰天ニュース」 で 境界性人格障害を(1)

2007年08月02日 22時56分46秒 | 「世界仰天ニュース」でBPD誤報
 
 僕のブログの 読者の方が、

 TVで 境界性人格障害の話を やっていたことを 教えてくれました。

 昨日の日本テレビ、 「ザ! 世界仰天ニュース “怖い女の条件SP”

 優しい美女が悪魔に……突如ひょう変する病気 9つの条件」 というものです。

http://www.ntv.co.jp/gyoten/oa/070801/01.html
〔*注:このURLは、放送内容を記した日テレのページでしたが、
 リニューアルのため現在なくなっています。
 なので、当時自分で保存しておいたものを、下記の記事に転載しました。
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/52080511.html 〕

 番組の再現ドラマは、境界性人格障害の魅力的な女性と 結婚した男性が、

 彼女の激しい気性の “餌食” になる という筋書きです。

 TVでボーダーを これだけ前面に出して、取り上げられたのは珍しいでしょう。

 しかし、解離性同一性障害 (多重人格) の初期の 扱われ方がそうだったように、

 ボーダーが 犯罪と結びつけられてしまっているのは 非常に遺憾です。

 登場する女性は、

 前夫に捨てられたため 自分の赤ん坊を 線路の上に置き去りにしたり、

 明確な殺意を持って 計画的に夫を殺害したり、

 遺体に 猟奇的な行為をした とされています。

 しかし これらは、全くボーダーの特徴ではなく、

 視聴者に 著しい誤解を与えてしまいます。

 興味本位で放送して 誤認を流布することの愚を、

 メディアは 厳に慎むべきでしょう。

 番組中、「周囲の支えが必要」 という 医師の言葉は紹介しているものの、

 治療もあまり期待できないという 印象を与えてしまっています。

 
 性同一性障害は、初めて性別再判定手術 (性転換術) を行なった 原科教授が、

 好奇の目で報道しないよう 最初に マスコミに釘を刺したので、

 好意的に紹介される 幸運なスタートを切りました。

 苦しんでいる当事者を 更に苦しめることがないよう、

 正しい情報を提供することが できるはずなのです。

 ボーダーは 非常に誤解されやすい ものであるからこそ、

 内実を理解されるように 知らせる責任が マスコミにはあります。

 これから少しずつ、ボーダーもマスコミに

 出てくるように なるのではないかと思います。

 僕も その役割の一端を 果たしていきたいと思っています。
 
(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/49321767.html