「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

ユングの連想実験(1)

2006年01月29日 19時34分03秒 | 心理
 
 僕は「ユング心理学研究会」という所に参加しています。

 日本に初めてユングを紹介した林道義先生の流れを汲むものです。

 林先生は、数年前ベストセラーとなった「父性の復権」の著者でもあります。

 「ユング心理学研究会」では今年の前半、「ユングと臨床」というテーマで毎月セミナーを行ないますが、4月には僕が「境界に生きた心子」を演題に話をすることになってしまいました。 (^^;)
 

 さて、ユングは「夢分析」や「無意識」などで有名ですが、オカルトまがいに取られたり、難解なため日本では誤解されていることが多いものです。

 でも実証されにくいユング心理学の中で、唯一客観的な証明ができるものに「連想実 験」というものがあります。

 連想実験は元々心理学にあったテストで、ある単語(刺激語)に対して被験者が連想する言葉を言い、答えるまでの時間の速さで知能検査をするものでした。

 100個の刺激語に対する反応時間の平均を取り、早いほど知能が高いとされます。

 ところが中には、何らかの単語に対して反応時間が異常に長くかかってしまうことが起こります。

 ひとつでもこういうことがあると平均時間が長くなってしまい、正しい知能が判断できません。

 これは「反応の乱れ」と言われて、学者たちはその処理に困っていました。

 しかしユングは、知能検査のための平均時間よりも、何故反応の乱れが起こるのか、ということのほうに注目したのです。

(続く)

[ユング心理学研究会・セミナー日程
http://www002.upp.so-net.ne.jp/u-jung/page9/page9.htm ]
 
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