「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

心子のお義姉さん

2006年01月16日 21時23分59秒 | 心子、もろもろ

 心子のお母さんは現在、心子のお義姉さんと二人で暮らしています。

 将来もずっと一緒に過ごしていくそうです。

 お母さんはお義姉さんを我が子と思って可愛がり、お義姉さんもお母さんにとてもよくしてくれるということです。

 お義姉さんは天涯孤独のため、お母さんは自分が亡くなったあともお義姉さんが今の家に住んでいけるようにと考え、お兄さんの没後、お義姉さんと養子縁組をされました。

 心子は生前、お義姉さんは心子に食事も作ってくれない酷い奴だと、客観的事実とは異なる心的事実を僕に話していました。

 でも実は、仲がよかったお兄さんをお義姉さんに取られてしまったという、心子のジェラシーもあったらしいです。

 在りし日は心子の話を僕は信じていましたが、お義姉さんたちは実際はとてもいい人でした。

 僕の部屋に残された心子の荷物から出てきたメモ用紙。

 お義姉さんが心子を気づかって書いた、食べ物の置き場所を記したものでした。

 生前の客観的事実に関して心子が残した、唯一の“物的証拠”です。