昨年暮れに群馬県前橋出張で宿泊してきたのが、この赤城温泉「御宿 総本家」です。門構えからしてなんとも風変わりな佇まいの宿で、一見しただけで「普通の温泉宿」ではないことがわかりますね(苦笑)
前橋市といっても随分と車で山の奥深くまで移動しました。漆黒の暗闇の中、すれ違う車など一台もなく「本当にこんなところに温泉宿などあるのか?」と訝しがりながら走ること約30分。ようやく到着したと思ったら、なんと行き止まり。そこから先は歩いて宿の入口まで進みます。
宿帳に名前を記入してから女将さんに部屋まで案内されましたが、木造3階建ての急な階段を上って客室まで移動。もちろんエレベーターなど文明の利器とは無縁の宿です(苦笑)。階段の周囲は至るところ本(漫画)だらけで、国籍不明の怪しげなオブジェもあちらこちらに置かれています。この日の宿泊客は私以外に1部屋埋まっていただけですので、ほぼ貸し切り状態でした。
部屋の中に入ると予想外にモダンな造りで一瞬驚きましたが、これは客室のエントランス部分だけで、室内はご覧のとおり。
純和風の畳部屋で冬季はうれしい全室コタツ仕様です。これが一番うれしい客室設備かもしれません。
部屋の窓側にあるテーブルは、よく見ると「ブンブク茶釜」を再利用した手作りだったりします(苦笑)
さっそく同宿自慢の自家源泉かけ流し100%の温泉へ入ることに。大浴場はなんとも怪しげな岩風呂で、温泉は泥水のような色をしています。温度もぬるめで寒い冬季は40度前後しかないので、湯船に肩まで浸かってもほとんど温まりません。我慢して30分ほど入りっぱなしで、ようやく身体全体が温まってきたような気がします。泉質は炭酸水素塩泉だとか。効能は高血圧、神経痛、リューマチ、胃腸病などに効くそうで、湯治目的であればピッタリの泉質かもしれません。ぬるいので長湯していても、まったくのぼせないですし(苦笑)
こちらの少々怪しげな通路が、庭園露天風呂への入口となります。
岩風呂は男女別でしたが、屋上にある庭園露天風呂はなんと混浴(!)。しかも外から丸見えの露天風呂なので女性が入浴するには、かなり勇気がいる露天風呂ではないでしょうか。まあ、この晩はほとんど貸し切り状態でしたので、自分は周りを気にすることなく、ゆっくりと温泉に浸かることができましたけど(苦笑)
◎群馬県・赤城温泉 『御宿 総本家』
〒371-0241
群馬県前橋市苗ヶ島町2034
電話:027-283-3012