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久し振りに布谷文夫さんのDEW時代のライブ盤を聴きました。1971年8月7日に岐阜県椛の湖畔にて開催された「第3回全日本フォークジャンボリー」でのライブ演奏の模様(全7曲)が収録されている名盤で、布谷さん関連のアルバムの中でも本作が1、2位を争うぐらい僕の大好きな作品だったりします。
僕がはじめてこのアルバムを聴いた時、まず冒頭1曲目の「からのベッドのブルース」を聴いて、完全にノックアウトされましたね。いや、スゴイのなんのって。こればかりは実際に聴いてみてもらわないとなかなか僕が云おうとしていることが伝わらないかもしれません。ブルース・クリエイション時代の布谷さんでもなく、その後、大瀧詠一氏と組んだ「悲しき夏バテ」~「ナイアガラ音頭」時代の布谷さんでもない、ちょうどそれまでの和製英語ロックから純正日本語ロックへ布谷さんが移ろうとしている過渡期の貴重なライブ音源ですね。
日本では、ネオGSとしてニューロック全盛だった1971年の時点で、すでに何を唄っているのかまったく意味不明な日本語ロックが演奏されていた決定的な証拠音源でもあります。その後、意味不明日本語ロックの代表格としてサザンオールスターズの桑田佳佑氏が一世を風靡する何年も前に、すでに布谷さんがこのスタイルを確立していたという事実が、いやはやなんとも面白いです。しかも日本人離れした真っ黒なブルーズ・ロックを自家籠中の物にして演奏していたのですから、先見の明があったというべきか、時代が早過ぎたというべきか、活動期間が約1年半と短く、このDEWが自然消滅してしまったというのは自然の理だったのかもしれませんね。その後、90年代に入ってから新生DEWとして活動されていた時代もありましたが、やはり残念ながらオリジナルDEWを超える絶叫ブルーズバンドにはなれませんでした。
僕も一度でいいからこの1971年にタイムスリップして、全日本フォークジャンボリーに出演した際のオリジナルDEWの生演奏を観てみたいと思いました。まさか映像なんか残っていないんだろうなあ~。
◎DEW/布谷文夫 『DEW/布谷文夫 Live!』 (URC, H20K25044)
01. からのベッドのブルース
02. 傷ついて
03. 夏は終り
04. フーチー・クーチー・マン・ブルーズ
05. 二人のブルース
06. ぼくの天使
07. 悲しき願い
DEW MEMBERS:
布谷文夫 (Vo)
大野久雄 (G)
松本恒男 (B)
内藤正美 (Ds)
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