日韓関係が怪しくなっているこの頃ですが、大戦後の歴史認識と絡み合っての問題でもあります。国家と歴史はサンフランシスコ講和条約から戦後処理の辺りを教えてくれる本です。戦後賠償に対して政府がどう取り組んできたかがわかります。
竹島、尖閣諸島、北方領土と日本は今なお領土問題が解決着いていません。どの島も日本領土なのに、尖閣諸島を除いて実効支配されています。なぜこのような事態になってしまったのか、ということで国家と歴史という新書、戦後日本の歴史問題を探る本を読み始めています。が、帰りの電車ではビックコミックオリジナルを読んでいたのであまり進みませんでした。
カードの広報誌、本の窓9月号を読んで、書棚から40年前の登山の本(横山厚夫氏の登山読本)を取り出して読んでいました。超、久しぶりにページを開きましたが、昔の本は本当に活字が小さくて、若い頃読んだ時はそんなことは思いませんでしたが、今はけっこう辛い。この本は山に行きたくても行けない身を慰めるためにさんざん読んだものです。自分の山は先鋭的な山登りではなく、トレッキングのような山登りですから、奥多摩を中心として山行きを重ねた横山氏の本は面白かったです。
新田次郎のエッセイ集を読み終えました。今日は午前中から雷雨があって涼しかったので読書がはかどった次第。現在気象観測におけるアメダスの役割はその基本となっていますが、その前身とも言えるロボット雨量計を発明して全国に広めたのは新田次郎でした。新田次郎は予報官ではなく観測機器をいじる人であったのです。雨量計を全国に設置して無線機で近くの測候所までデータを飛ばすという発想をした人でした。ちなみにアメダスは無線ではなくNTT回線を使っています。気象庁の仕事と作家と二足のわらじを履きつつ、折に触れて山を歩くという生活をしていました。山に行く時は必ず案内人と行ったのですが、新田次郎ほどの人脈があるといい案内人がつくようでいいなぁと思いました。
「山の歳時記」新田次郎 ヤマケイ文庫
盆を過ぎた今日は日の出は5時台になり、日の入りは16時半前になります。秋が刻々と深まっていくはずですが、今日から一週間くらいは酷暑が続きそうですね。高校野球を見ていると高温情報が出ておりました。新田次郎の山の歳時記をぴらぴらとページをめくりつつ、山は涼しいなぁと思っておりました。今年は新田次郎の生誕100年にあたるのですね。68歳で(心筋梗塞で)急死してしまいましたが、池波正太郎も(急性白血病で)急死。もっともっと作品を生んで欲しかった作家二人であります。
昭和35年に新田次郎が新潟の巻機山に登った時、上野を9時48分に発ち、六日町に15時15分に着いたとあります。なんと6時間もかけて上越線を北上したのですが、今は上野越後湯沢間が1時間ちょっとですから、乗り換えを入れても2時間くらいで着いてしまいます。登山計画も大幅に変わりますね。また天気の予想も地上天気図だけが頼りで、上空の寒気とかは予想はできても実際の温度などはわかりません。現在はスマホで高層天気図を読むことができて、そういうITを駆使すれば登山計画はこれまた大幅に変わります。でも、ベテラン登山ガイドがついてもトムラウシでの大量遭難のようなことが起きます。難しいことです。山の歳時記です。
秘湯の朝は霧がかかり、騒音もなくいい気分です。少しは本を読もうと朝食の後、森を見ながら持ち込んだ新田次郎の山の歳時記を読みました。昭和30年代の山歩きの様子が描かれています。
ロンドン五輪も最終日で、午前中から(日本では)マイナーな競技を見ていました。近代五種とかマウンテンバイクとかカヌーとか。まぁどれをとってもヨーロッパ人が主にやっている競技ですね。どれも設備とか金がかかるものばかりです。もっと単純に綱引き(古代オリンピックではあったらしいけど)とか玉入れなんてのがあれば、世界中のどんな人たちも参加できるのにと思います。ともあれ、今日読んだ本は、新田次郎のエッセイ集山の歳時記です。