活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

信越線の名列車

2004-05-31 | 雑誌
 また鉄道本です。オタクとは思っていないのですが好きなものでつい買ってしまいます。鉄道関連の雑誌はまぁ鉄道ファン以外普通の人は手に取ることのない雑誌ですよね。もっとも自動車ファンと同じようなものですが絶対人数が少ないから鉄道というとなにかオタクっぽい印象になってしまいます。この雑誌は信越線の歴史を車両関係から追ってみたもので、特に新幹線開通で廃止された碓氷峠越えが(どうしても)メインの話題となります。ちょっと鉄道が好きで鉄道の旅でノスタルジーにひたりたい人には楽しいです。昔、特急あさまに乗って長野に向かうとき、どうして横川・軽井沢間で乗り心地が悪くなるのかわからなかったのですが、傾斜があまりに急なため(千分の66勾配)空気バネのエアを抜いてしまうからなのですね。そんな話を仲間にしてもうけてはくれないのですが。千分の66勾配って簡単に言えば乗っている車両(長さ20m)の前と後ろで1.2m以上の高低差がつくということです。子どもの背丈ほどですから、床にこぼしたコーヒーが川のように流れてしまいます。

「信越線の名列車 新・名列車列伝シリーズ3」イカロス出版
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朝鮮総連

2004-05-29 | 新書
 拉致問題以来北朝鮮への日本人のイメージは決して良いものではなく、在日の方々へのパッシングも多いと聞きます。その在日の方々も韓国籍と北朝鮮籍の二つの派があって北朝鮮籍の方々をバックアップするのが朝鮮総連という組織です。この組織は発足時こそ戦後混乱期の日本在留朝鮮人の支援というスタンスがありながら、朝鮮戦争以後は北朝鮮の在日政治機関としての性格を持つものになりました。色々と政治工作もあったでしょうが、外貨不足の北朝鮮にとっては朝鮮総連は集金マシーンという扱いであることが明確のようです。そういった実態をかつてこの組織に在籍していた著者が明かしてくれます。この手の団体のこの手の内幕本を書くのは勇気の要ることだと思います。新書という手軽な読み物にまとめられているということがとても読みやすく理解しやすくなっています。北朝鮮問題を理解する上でお奨め本です。

「朝鮮総連 金賛汀(キム・チャンジュン)」新潮新書
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ライシャワー大使日録

2004-05-28 | 文庫
 最近は首脳外交が主力になってしまい、大使の存在感が庶民には薄くなっています。アメリカの駐日大使といっても今誰かを知っている人は殆どいないはずです。でもライシャワー大使在日の時は大統領並みの認知度でした。ライシャワー氏は父親が宣教師として来日し東京女子大創立に関わった関係で日本生まれ、日本育ちで戦前の日本を体験し、その後ハーバード大学教授となり日本研究の第一人者となりました。ケネディ大統領就任と共に駐日大使を任命され5年間を過ごしました。奥さんがハルさんといい、明治の元勲松方正義の孫ということも日本人には親近感を持たせたと思います。そのライシャワー大使の日記で大使としての表向きの顔とは違う父親としての顔、夫としての顔を見せてくれていると共に、当時の日本の政財界の有力者も登場し1961年から66年までの日本を知る資料にもなります。日本をあちこち移動しましたが、米軍のヘリや航空機を飛ばして移動していた(高速道路も新幹線もありませんから)というのが占領政策が終わって間もないという時代を感じさせます。

「ライシャワー大使日録 エドウィン・O・ライシャワー 講談社学術文庫」
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日経BYTE 6月号

2004-05-26 | 雑誌
 今月の特集は量子コンピュータ。ムーアの法則というのがコンピュータの世界にはあって、その法則の通り高集積、高速化が進んできましたがいよいよ限界点が見えてきています。量子コンピュータはそれを打ち破るものらしいのですが、量子力学は究極の物理学というところでどんな本を読んでも理解には達しません。したがってこの特集を読んで、研究は進んでいてそういう世界が未来に登場しそうだということは理解できました。ただ思ったことは、ひょっとするとそれが実現された世界とはコンピュータ自身が自立的に動くものとして存在しているのかもしれないということで、ターミネーターやマトリックスのようにコンピュータ対人間、リアル対バーチャルのせめぎ合いの世界がそこにあるのかもしれません。

「日経BYTE 6月号」日経BP社
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日経ビジネス 5/17

2004-05-25 | 雑誌
 今週の特集は「女が破る会社の限界」です。最近は多くの会社で女性が活躍するようになり、福助や九州産業交通のように傾いた屋台骨を建て直す大きな力になっているケースもあるようです。
 一つの結論として、少子化の始まった日本では女性の労働力の活性化が日本を救うということです。それは年金問題への解決の糸口にもなるということです。眠れる女性パワーを起こすことが21世紀の日本が生き延びる道と言えそうです。
 昨年は冷夏で外食産業は大ダメージを受けましたが、それを反省して今年は盛夏になろうが冷夏になろうが両面で対応できるというメニューの導入が進み始めたという記事も面白かったです。

「日経ビジネス 5/17」
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昭和史 七つの謎

2004-05-24 | 文庫
 昭和史というのはいまだにブラックボックスの部分があるようです。著者は昭和史の特に太平洋戦争以前の部分に多く光を当てて後生の歴史判断の材料とすることをライフワークとしています。明治・大正はおろか昭和も昭和20年以前ということになるとそれを実体験として知る人(それも青年以上で過ごした)はどんどん減っています。そのため3千人以上の人たちとインタビューを通して掘り起こしをしてきたのだそうです。菊と軍のカーテンの内側にあった時代を紐解く作業は今にしてもまだまだ謎を解明できたということではないようです。
 後書きに福澤重信という人と4年に渡って意見交換をしてきたということが述べられています。名前からわかるとおり福澤諭吉と大隈重信から取った仮名ですが、著者に言わせるとある時期しかるべき場所で当事者であった人でなければわからないことを知っているということです。そういう人が仮名でしか語れないというところが、外交、政治の公文書を公にすることを嫌う(あるいは蓋をしておく)日本の政治の狭さを感じさせます。
 ただそういうことに疑問をもつ人たちが著者に情報を投げかけてくれていると言えます。その意味では捨てがたい部分もあるといえます。

「昭和史 七つの謎」 保阪正康 講談社文庫
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GRAN

2004-05-22 | 雑誌
これは市販されている雑誌ではありません。クレジットカード会社から送られてくる雑誌です。この手の雑誌って他にも数多くあり殆どが通信販売とか旅行や入院保険などの案内が主な内容ですが、意外と記事も面白い。
 この雑誌で好きなのは村上龍の「案外、買い物好き」という連載コラム。村上龍はこれを読む限り(実物を見てもですが)相当にお洒落です。特にイタリアものが好きでシャツとか下着はまってるようです。私のような庶民ではちょっと手が出ませんが。
 今月号はこのほかに「自分のためにいま買いたい時計」という特集を興味深く読みました。
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[図説]国鉄全史

2004-05-21 | 雑誌
 自分は鉄道オタクではないのですが、鉄道が好きであちこちで情報を得てます。最近は鉄道雑誌が意外と多く出回ってます。この本は学研の歴史群像シリーズの一冊で織田信長とかワンテーマの歴史博物館というものが多かったのですが、いよいよ鉄道分野にも出てきてこれは新幹線全史に続く2冊目です。
 国鉄の歴史がコンパクトにまとまっている本は他にも沢山ありますが、全体のボリュームが少ないようにみえるわりに痒いところに手が届くような内容です。貴重な写真も多くまた国鉄を語るに欠かせない労働争議にも触れているところは雑誌そのものに「歴史」という観点があるからだと思います。

「図説・国鉄全史」学研 1800円
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