活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【10月31日】

2013-10-31 | 新書

来年のNHK大河ドラマは黒田官兵衛。書店にはその類の本がどーーっと出ています。その中でも毛色の変わったものが黒田官兵衛の情報学。保守の論客宮崎正弘氏の黒田論です。黒田官兵衛は生涯戦に無敗でありました。戦術家であったのですが、その基礎は情報の操作です。防諜、諜報、情報管理を戦国時代にやり遂げたからこそ無敵であったのですが、その思想は現代にも通じるという観点からの本です。とにかく近代日本は情報戦に弱い。スパイ防止法すらない国ですから情報は筒抜けでしょうきっと。ドイツ首相の電話がアメリカに盗聴されていたと問題になっていますが、日本の情報などは官邸が否定はしますが筒抜けでしょうなぁ。

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【10月30日】

2013-10-30 | 文庫

岩波文庫版遠野物語は山の人生、山人考が収録されています。分量的には山の人生が半分以上あります。昔は山に住む人は天狗か狂人かみたいな所があって、山人は大人=オオヒトと呼んで皮膚は赤色眼はらんらん、身長は2m近く、力も半端でないという人です。ほとんどが伝承か幻、思い違いであったと思われます。木樵道しかない山道は普段滅多に人が入ることはない世界でした。行ってはいけないところ、危ないところというところが山です。もちろん、燃料を取ったり木の実をとったり炭は焼きますが、それは里山に近い所であって、深山幽谷の世界は日本中にあってそこに山人はいたのでしょう。面白い本でした。

「遠野物語 山の人生」柳田国男 岩波文庫

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【10月29日】

2013-10-29 | 文庫

山の人生を引き続き。現代では失踪事件はニュースネタですが、そういうメディアが無い時代でも失踪事件は数多くあったようで、それはやがて言い伝えとなって村々に残っていったようです。失踪の理由は定かではなく、家の前にたたずんでいた嫁がふと気がつくといなくなっていてそれっきり、家の中でギャーギャーうるさいガキを一時家の外に出したらそれっきり、ということで、昔は人さらいというのもあって、人身売買もありましたから、そういった類の可能性はありますがちょっと不思議です。某国の拉致でもありませんでしょうし。

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【10月28日】

2013-10-28 | 文庫

柳田国男の山の人生を再開。先週も書きましたが、決してアウトドアな本ではありません。大正期までの山村で暮らす人と山との関わり、伝承の話です。今でこそ山に隠棲するというと、ログハウスでも建ててみたいなイメージがありますが、100年前は山は魑魅魍魎の住む世界であり、狐と狸に化かされる世界であり、天狗や山姥が住む世界でした。神隠しは日常茶飯事で何年か姿が消えたかと思うと突然現れたり、山に逃げ込んだ女が、素っ裸で籠に虫を入れてむしゃむしゃ食べながら生活してたとかいう話がここそこにあったようで、考えさせられます。

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【10月27日】

2013-10-27 | その他

今日は秋らしい気持ちのいい日曜日でしたが、活字は休養。ベランダを掃除したり買い物に出たりで終わってしまいました。

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【10月26日】

2013-10-26 | その他

台風は自分の所では予想よりもたいした雨量にならずに、冷たい雨がシトシトで終わりました。事前はかなり市からも警戒警報が出ていましたけれど。暖房にはちょっと早い感じがして、膝掛けをしてソファーに横になって溜まったビデオをみて今日は活字休養。

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【10月25日】

2013-10-25 | 文庫

遠野物語、面白すぎです。一口で言えば怪奇物語です。特に山姥の話はけっこう怖くて、聞かされた子どもは家から出られなかったでしょうね。今は山は自然と対峙するところで、気持ちをリフレッシュさせる所でもありますが、昔は神が住み、山男、山姥が住み、狐にだまされる所でした。カッパの話は全国にあるそうですが、遠野物語のカッパも有名です。今回読んだ遠野物語は岩波文庫で、一緒に山の人生というのが収録されています。山に関する自然学的考察、あるいはネイチャーものかと思えばさにあらず、大正以前の山というものが人とどういう関わりがあったのかという考察です。

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【10月24日】

2013-10-24 | 文庫

買い物の日本史を読了。官位は多くの人に望まれて朝廷から販売されましたが、それは明治まで続いたのですが、どれ程の値打ちがあったのかというと、何と七位、八位という最下位は魚屋、下駄屋でも買っていたそうです。官位を得ると菊の御紋の高提灯を掲げる朝廷の臣下となるので、町方役人が手を出せなくなるのだそうです。だから宮中ではこの位は軽んじられていたのだそうです。
みちのくに出張中でして、次に読み始めたのは柳田国男の遠野物語です。文語体ですが古文ではないので、読み易くかえって格調も感じます。119の短編の集まりですが短かいものは2行で終わります。有名な座敷童もここに書いてあります。

「買い物の日本史」本郷恵子 角川ソフィア文庫

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【10月23日】

2013-10-23 | 電子書籍

活字とは関係ないのですが、笑っていいともが今度の3月で終了とのこと。ほとんど自分の社会人生活と同期していた番組ですね。笑っていいともの前からタモリファンでしたので、この番組も最初はけっこう見ていました。最近はテレビそのものをほとんど見なくなったのでこの番組も見ないのですが、終わるとなるとタイミングが合えば見ることも多くなりそう。それが局側の狙いでもありますがね。買い物の日本史、半分ちょっと終了です。

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【10月22日】

2013-10-22 | 文庫

人は形あるものをお金を出して買いますが、平安から明治期までなんの形もない、空気よりも存在のないものに金をかけたものがあります。庶民、商人には関係なく、武士や貴族、僧侶が憧れたものなのですが、それは位階官位です。従五位の下、とか少納言とかいうやつです。生まれ高貴な人は歳を取れば自然に位階は上がっていくのですが、そうでない人は金で買うわけです。朝廷も財源にしていたのですね。そういう売位売官のことを成功(じょうごう)というのだそうです。買い物の日本史という本、なかなか面白いです。

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