活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【9月30日】

2020-09-30 | 新書

北朝の天皇というのを読んでいます。鎌倉末期から南北朝、応仁の乱というのはスターがいないせいか、歴史としてなかなか表に出てきません。南朝のエース楠木正成くらいでしょうか。南朝は後醍醐天皇一人が有名で、北朝はほとんど知っている天皇はいません。そこのところが書かれた本です。

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【9月29日】

2020-09-29 | 文庫

日本人はデータよりも空気が大事だという。その場の空気、全員一致が重要、というのはよくわかり、よく聞く話だ。第二次大戦に開戦へと進む日本はまさにこの流れの中にあったという。そして同調圧力。逆らえば非国民というレッテル。春頃のコロナ禍の学校閉鎖への政策決定の流れも似たようなものだったらしいです。感染者数というデータだけに相変わらずしがみつくマスコミ。それが販売や視聴率の向上につながると思っているからです。データは解析してなんぼのもの。データを並べるだけなら猿でもできます。昭和16年から日本は変わっていないのだなぁと思いました。
この本は東条英機をけっこう公平な目で見ている点がいいですね。自分も東条英機極悪人と教わって育ちました。最近は東条英機の見直しも進んでいて(最近発刊の文春新書も評価が高いです)、その嚆矢に近いんではないですかね。

「昭和16年夏の敗戦 新版」猪瀬直樹 中公文庫

 

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【9月28日】

2020-09-28 | 文庫

幾度も思うのですが、日本が戦争を始めるにあたって、情報戦と戦略が欠如していたことが教訓と思いますね。欧州の駐在武官などからの報告は都合の悪いことは無視をする、そして松岡洋祐外相も情報を的確に分析しないままに外交を行って、開戦への道を作ってしまった。そして軍部の戦略なき戦術による開戦。スターリンの戦略に乗せられてしまいました。今はやりの言葉でいうと同調圧力によって国が動いてしまいました。

 

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【9月27日】

2020-09-27 | 単行本

本棚にあった偏西風の気象学を読んでいました。ずいぶん前に買った本ですが、大学初等クラスの本なので何回か読み直しています。かつて物理学の発見が続いたとき、物理の数式を使えば何でも予測できる、宇宙は予定調和であると言われていたときがありました。しかし、現在は20世紀後半に発見されたカオス理論によってそれは間違いであることが証明されています。そして気象学にも当てはまっていて、いかにスーパーコンピュータを使っても将来に気象予測は不可能なのだそうです。2週間が精一杯とか。将来の予測は初期値を与えて計算するのですが、その初期値に揺れがあると先々に大きな変化が出てしまうというがカオス理論です。気象庁の発表をみてもアンサンブル予報というのがあって、初期値の違いによって1週間後の気圧配置の予測が何通りもあることがわかります。台風の予想進路も本当に上陸が確定するかどうかというのは2日か3日前位ですからね。計算精度を上げることで進路予想のブレは少なくなるのでそこは一所懸命努力されています。

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【9月26日】

2020-09-26 | 電子書籍

dマガジンで山と渓谷10月号を楽しんでおりました。4月以降山に入っていないのですが、緊急事態解除後は結構山に行っている人はあるようです。ただツアーなどはないようなので、少数のグループとかソロのようですね。自分も10月になって山が色づいたらそろそろ近場に行ってみようかなと、思っております。

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【9月25日】

2020-09-25 | 文庫

日本が大東亜戦争に進んでいく過程は色々な文献が出ています。従来は軍部の独走という視点が大きかったのですが、当時の日本とて曲りなりにも法治と民主の国家であり、軍部の意思だけで戦争を始めることはできません。アメリカから吹っ掛けられた喧嘩(暗号は全部解読されていたし)を買ってしまったというところですが、そのアメリカとてソ連(=共産)スパイが政権中枢にいて日米開戦を煽ったというのが事実です。日本にもソ連スパイが放たれていてゾルゲ事件を起こしたりして、米ソに情報は筒抜けという中での開戦です。とはいえ、開戦まっしぐらでもなく、冷静に戦争の行方を検討した部門があったのも事実でした。ただ、軍部、特に陸軍は(支那に)上げたこぶしを振り下ろせなかったので、開戦一本やりとなりました。昭和16年夏の敗戦を読んでいます。

 

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【9月24日】

2020-09-24 | 文庫

元東京都知事である作家猪瀬直樹の作品でも最も初期の1983年の作品昭和16年夏の敗戦 総力戦研究所"模擬内閣"の日米戦必敗の予測が新版になって店頭にあったのでゲット、読んでいます。開戦の年の昭和16年春、軍人文民を含めて30人余の秀才を集めて内閣の元に総力研究所というのが作られました。そして日米蘭との戦いを検討します。その結果出たのは必敗。その過程を追ったノンフィクションです。

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【9月23日】

2020-09-23 | 新書

戦国大名の経済学を読了。室町時代の後半からは銭による決済が進展しました。ただ、銭というのは全部中国からの輸入品。日本では銭は作りませんでした。幕府製の銭には信用が無かったのでしょうか。一部の年貢を除いて銭払いとなっていました。しかし、やがて銭不足になります。中国製の銭といっても作られた王朝によって価値が違っていました。当時の中国は明で、その銭は永楽銭と言われていましたが、北条氏のいた関東圏では通用しましたが、近畿圏では不良通貨でした。はるか昔の北宋の銭が一番信用があったようです。銭不足をしのぐために米本位を採用します。石高制というのはこの時から始まったのでした。米本位と言っても普通の買い物に米を利用することはできませんから、銭はやはり重要です。ビタ一文払えないという言葉の、ビタとは何か。チコちゃんではありませんが、当時日本で作られた銭のことで、ビタは金物へんに悪と書き(日本で作られた文字)中国製の三分の一の価値しかありませんでした。そういうことことから殆ど金が無いという意味になります。戦国大名も経済の前には弓矢鉄砲だけで人身を動かすことはできませんでした。なかなか知見に富んだ本でありました。

「戦国大名の経済学」川戸貴史 講談社現代新書

 

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【9月22日】

2020-09-22 | その他

昨日はクリストファー・ノーラン監督の映画を見ましたが、今日は同じ監督の2014年の作品、インターステラをNETFLIXで見ました。昨日のTENETは時間逆行の話。今日のインターステラは相対性理論と重力によるウラシマ効果の話です。地球が惑星的終末を迎えるようになり、人類の危機を救うために土星のそばにあいた(5次元に住む知的生命体が置いたよう)ワームホールを使って移住可能な惑星を探す旅に出る話ですが、主人公が地球に戻ると数年の旅が90年前後の時間経過をうんでおり、地球出発時に10歳だった娘の孫に囲まれた死に立ち会うことになります。くるくる回転して人口重力を作る宇宙船とか、最後にブラックホールの事象の地平線に飛び込んだ後の映像、人工知能と会話などは2001年宇宙の旅のオマージュのように見えますね。実際ノーラン監督は2001年とブレードランナーに影響を受けたと言っているくらいです。

 

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【9月21日】

2020-09-21 | その他

今日は映画を見てまいりました。都心まで行って封切られたばかりのTENETというSF仕立てというかタイムパラドクスの映画です。クリストファー・ノーラン監督でこの監督は量子力学的な作品を作ります。未来から送られてきた時間逆行の仕掛けを巡って、武器商人と諜報機関がバトルを繰り広げますが、ある時間単位の中を行ったり来たりするので、あーこのシーンはこのシーンと連携しているのかと見ながら頭を悩ませます。iMAXで見たかったのですが、上映時間を間違えて見れなくて、夜の分まで指定席売り切れで、しょうがないので近くのドルビーシネマシアターで見ました。終わった後、エレベーターの中で一緒に見終わた若者が、iMAXより音はいいねと言っていたので、どっちもどっちかと思いました。この映画に限らずiMAXを経験したことがないので何とも言えませんが。まあ面白いアクション映画でした。取り立てたスターが出ているのではないのですが、仕掛けは金がかかっています。

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