シャーロック・ホームズの思い出を読了。この本では3編ほど有名な作品があります。白銀号事件、海軍条約文書事件、最後の事件です。宿敵モリアティ教授との戦いである最後の事件でもってホームズは死んだことになりいったん姿を消します。が、その後復活し、より長く短編が発表されます。
「シャーロック・ホームズの思い出」コナン・ドイル 新潮文庫
シャーロックホームズの思い出を引き続き。ブックオフで買った本で、この文庫自体の発行は平成ですが、訳出は昭和20年代のもの。ですから非常に堅苦しい訳が目につきます。今は使われない熟語がけっこう出てきます。思わず、ん、となります。新しい訳で読んでみたいものです。
火星の人を読み終えました。20世紀FOXで映画化されるそうですから楽しみです。ゼロ・グラビティよりもリアリティがあります。両方とも何とかしなくちゃという主人公の生きざまが描かれますが、ゼロの方はちょっと空想が行き過ぎた感じ。でも火星の方はひょっとしたらこんなの有りかも知れないと思わせます。原作は最初アマゾンで電子投稿されて無償でもよかったのだけれど、ルールで最低価格の99セントで発売されたのがブレイクしたのだそうです。これが出世作となりました。
火星の人のあとはシャーロックホームズの思い出を読んでいます。
「火星の人」アンディ・ウィアー ハヤカワ文庫
火星の人は面白くてグングン読めますが、なかなか分厚い文庫でようやく四分の三。結果は助かることがわかっているストーリーですが、主人公を襲う様々なアクシデントにハラハラします。中国が意外にも白馬の使いをやってくれたりします。ロシアはあてにならないということでしょうか。
昨日は大阪マラソンからの遅い便で関空から帰ってきましたので、今日は休暇を入れてあって熟睡しました。たまったビデオを半日かけて見て、活字も休養日でした。
大阪マラソンでしたが、作戦ミスで途中失速、完走はしましたが、事実上32キロマラソンでした。コブクロの小渕がテレビクルーに囲まれて走っていました。
さて火星の人を帰りの機内で読んでいました。地球との交信ができるようになって、さてこれからという時に、事故が起きたところで今日はおしまい。
大阪マラソンに出るため、飛んで来ました。LCCを使ったので新幹線よりも安くやってこれました。機内などで読んでいた本は、久しぶりにSFで火星の人というもの。舞台が火星なのでSFということですが、アドベンチャーというか、脱出ものというか、出だしから面白さ抜群です。火星に人が行くのも間近になって来ましたが、その探検隊のメンバーの一人がアクシデントで取り残されます。そこからロビンソン・クルーソー並みの生活が始まるというものです。
岳人11月号を読みました。東京新聞からモンベルに編集が移って3号目です。大正から昭和初めに日本の登山を開いた孤高の登山家加藤文太郎特集でした。新田次郎で最も人気のある作品、孤高の人のモデルです。とにかくタフな登山をくり返し、今と違って軽量な登山用具のない時代(そもそも靴からして地下足袋だったりした)、中央アルプスから八ヶ岳、信州戸隠山まで370キロを9日間で踏破してしまう。行動食は甘納豆と小魚。トレイルラン顔負けです。
「国史」の誕生を読了。本の帯に中世を発見した時に入欧の夢が実現した、とあります。明治維新で脱武家政権として新しい日本を築こうとした政府は、いかにしてヨーロッパに追いつこうかと考えた時、中世の日本が封建ヨーロッパと同じ社会であるとして武家を再評価し、日本の歴史はヨーロッパのそれと近いものがあると思ったのです。明治の人はいかにしてヨーロッパに追いつけ追いつけと考えていたのか、学問の基礎であるのは歴史であり、歴史学を磨き上げる必要を感じていました。近代歴史学の誕生史です。
「「国史」の誕生」関幸彦 講談社学術文庫
史観の勉強をしたので、今度は国史の勉強です。「国史」の誕生ということで歴史学がどのようにして誕生したかという話です。もちろん、日本書紀とか歴史を綴ったものは古代からありましたが、歴史学というものはありませんでした。著者は荻生祖徠が提唱した考証学にその源があるとしています。儒学の基礎の元、蘭学が洋学といわれるようになり、明治期の西洋合理精神の展開をもって日本の歴史学が固まったとしています。日本人が国史を描くまでの過程を明らかにしています。