活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【4月16日】

2010-04-16 | 単行本
 何冊かのジャンルを問わない本を紹介して、本をいかに読むかという視点を教えてくれた功利主義者の読書術ですが、著者佐藤優に取っての功利の一つには日本という国家の行く末を考えるということだと思います。自らを国家主義者と言っていますが、右でも左でも役立つことは吸収するという姿勢が共感しますね。難しい本も(地アタマのいい)著者が解説してくれると、凡人の自分には理解が進みます。ハーバーマスという思想家の公共圏という考え方、その公共圏(かつては喫茶、サロンというものがあって、多くの人が集い議論をした)が正しく存在することで民主主義が発展するということはなるほどと理解しました。テレビが垂れ流す訳知り顔の評論家の意見などが、いつの間にか世論と化している現実を乗り越える必要があるのだなと思いました。馬人参の政策が民主党から出されていて、拍手する人もいますがそれでいいのか、反論したくなります。最後に紹介した本が新約聖書というのも著者ならではですね。

「功利主義者の読書術」佐藤優 新潮社

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