活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

ローマは一日にしてならず

2004-06-16 | 文庫
 前から気になっていた「ローマ人の物語」、ハードカバーから文庫本化されたものについに手をつけました。ハードカバー1冊がおおむね文庫本上下になっています。12巻あるうち最初の3巻7冊が文庫本化されいて、今年またそれくらいが文庫本化されるのでしょう。
 ローマは紀元頃から300年余に渡って地中海の覇者であり、パックスロマーナといわれる世界史の一時代を築きました。面積的にはそれ以前のアレクサンダー大王のマケドニア、その後のモンゴル帝国が匹敵、それ以上の地域を支配しましたが、これほどの長期間を安定的に支配したということではありませんでした。どうしてそれがなしえたのか、その秘密に迫るのがこの物語です。学者が書いた歴史書ではなく、しかし文学者が書いたから歴史小説というのでもなく、「物語」であるというのがとてもいいです。著者自らシロウトが書いているからということで時には学者では書けないようなことも書いてしまうのが面白さのひとつでしょう。

「ローマ人の物語1ローマは一日にしてならず(上)」塩野七生 新潮文庫
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