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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

お迎えデス。~あの子は、霊を心安らかに成仏させてやりたいって必死なんだ

2016年04月24日 | その他ドラマ
 この世にさまよっている霊をあの世に送り届ける死に神。
 その仕事を手伝う堤円(福士蒼汰)と阿熊幸(土屋太鳳)。

 今回のさまよっている霊は、馬場陽造(伊東四朗)。
 ダメ男と結婚してしまった娘・玲子(菅野美穂)のことが心配でしょうがない。
 同時に、玲子とケンカ別れしたままであることを悔やんでいる。
 果たして馬場はこれらの心残りを解消して、心安らかに成仏できるのか?

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 四十九日というのは、亡くなった方がこの世の未練を断ち切るための猶予期間なんですね。
 死者は、四十九日間、霊としてこの世にとどまって、大切な人に別れを告げ、愛おしい人の幸せを願い、心の清算をして、あの世にいく。
 何と心優しいシステムなのだろう。
 死は物理的なもので、死んでしまえば、ただの物体に変わるだけという科学的、唯物的な考え方よりは救われる気がする。
 現代の葬儀では、四十九日をいっしょにやってしまうケースが多いけど、これはちょっと寂しい。
 四十九日の間は、亡くなった方と心を寄せて、いっしょに過ごす。
 思い出話をして、「私は大丈夫ですから安心して下さい」と見送る。
 この方が豊かな気がします。

 この物語では、この四十九日の間に心の清算ができないと、〝怨霊〟になってしまうらしい。
 その怨霊は、武器を持った死に神によって強制的にあの世に送られる。
 面白い物語設定だ。
 僕が考えるに、怨霊となって、この世に残る人って割と多いんじゃないかな?
 だって人間、誰にでも恨み辛みや気になることって絶対あると思いますもん。

 でも、それも時が経つにつれて薄れて忘れていくのかな?
 四十九日は、この世の恨み辛みを忘れるために時間でもある。
 強烈な思いは四十九日を過ぎても消えないけど、大抵は霧散してしまう。
 そう言えば、森絵都さんの小説『ラン』は、そういう物語だった。
 実に感動的な話なので、機会があったら、ぜひ読んでみて下さい。

 福士蒼汰さんが演じる堤円については、心を取り戻していく物語ですよね。
 すべてを理知的、合理的に考える円は、感情や共感力に乏しい。
 しかし、今回、馬場親子のことで、心に温かいもの、熱いものが生まれてきた。
 そんな彼に亡くなった同級生・緒川千里(門脇麦←みのり~!)が絡んでくるんでしょうけど、果たしてどうなるか?


コメント
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