平賀源内(安田顕)、幻聴、幻覚、錯乱……。
なぜあんなに粋で聡明な人物が壊れてしまったのか?
まずは、今作では描かれていなかったが、不遇な人生が彼を苦しめた。
それがコンプレックスになり、権力と名声を求めた。
次にありあまる才能とそれの空回り。
自分は天才なのに周囲から認められない。
認められるために多少、強引なこともした。
挙げ句の果てにイカサマ師呼ばわり。
あとはクスリ。
源内の喫っていた煙草はヤバイものだったのだろう。
源内にとって自分を認めて引き上げてくれる田沼意次(渡辺謙)は救いだったのだろう。
意次と夢見た外国との交易。
金山発掘。
輸送と商業。
発明と物づくり。
蝦夷の砂金。
夢がいっぱいだった。
しかし梯子をはずされた。
「源内、言うたではないか。お前のためにも、忘れろと」
意次が梯子をはずしたのは政争に巻き込みたくなかったからだが、源内は落胆した。
自分がおかしくなって来たのを感じていたし、意次に三下り半を突きつけられたと勘違いした。
結局、源内は政争の犠牲になって濡れ衣を着せられて獄死。これも毒殺?
黒幕・一橋治済(生田斗真)が源内を屠ったのは、意次の知恵者だったからか?
毒手袋事件の真相に迫りそうだったからか?
実際、錯乱していない時の源内は聡明だった。
屋敷の設計も見事にやってのけたし、意次が主犯だとは微塵も思っておらず、
毒手袋事件の真犯人を書こうとしていた。
……………………………………………………………
源内は権力に近づきすぎたんでしょうね。
市井の自由人、ひとりの学者として生きた方がよかった。
ただ源内の夢は本を作るのとは比べものにならないくらいにスケールが大きい。
そのためには権力者の助力を得る必要があった。
「この忘八め……!」
「田沼様は源内先生に死んでほしかったのではありませんか?」
これは蔦重(横浜流星)の誤解だが、蔦重は源内の挫折から何を学んだのだろう?
思いを実現する際に立ちはだかる壁。
源内の挫折を教訓してどう乗り越えていくのか?
同時に平賀源内の遺伝子を引き継ぐという意思も。
「耕書堂。俺も伝えてかねぇとなぁ。もらった名と、その意味を」
それにもうひとり、須原屋市兵衛(里見浩太朗)
「平賀源内の本を出し続けることで源内を生かし続ける」
「伝えておかなきゃない。どこにも収まらない男がいたってよ」
人が生きるということは自分の遺伝子を残すことだと思う。
それは子孫ということだけでなく、書物や言葉という形でも。
※追記
この作品、映画を人物のモチーフにしている気がする。
・鳥山検校~「オペラ座の怪人」のファントム
・平賀源内~「アマデウス」のモーツァルト
なぜあんなに粋で聡明な人物が壊れてしまったのか?
まずは、今作では描かれていなかったが、不遇な人生が彼を苦しめた。
それがコンプレックスになり、権力と名声を求めた。
次にありあまる才能とそれの空回り。
自分は天才なのに周囲から認められない。
認められるために多少、強引なこともした。
挙げ句の果てにイカサマ師呼ばわり。
あとはクスリ。
源内の喫っていた煙草はヤバイものだったのだろう。
源内にとって自分を認めて引き上げてくれる田沼意次(渡辺謙)は救いだったのだろう。
意次と夢見た外国との交易。
金山発掘。
輸送と商業。
発明と物づくり。
蝦夷の砂金。
夢がいっぱいだった。
しかし梯子をはずされた。
「源内、言うたではないか。お前のためにも、忘れろと」
意次が梯子をはずしたのは政争に巻き込みたくなかったからだが、源内は落胆した。
自分がおかしくなって来たのを感じていたし、意次に三下り半を突きつけられたと勘違いした。
結局、源内は政争の犠牲になって濡れ衣を着せられて獄死。これも毒殺?
黒幕・一橋治済(生田斗真)が源内を屠ったのは、意次の知恵者だったからか?
毒手袋事件の真相に迫りそうだったからか?
実際、錯乱していない時の源内は聡明だった。
屋敷の設計も見事にやってのけたし、意次が主犯だとは微塵も思っておらず、
毒手袋事件の真犯人を書こうとしていた。
……………………………………………………………
源内は権力に近づきすぎたんでしょうね。
市井の自由人、ひとりの学者として生きた方がよかった。
ただ源内の夢は本を作るのとは比べものにならないくらいにスケールが大きい。
そのためには権力者の助力を得る必要があった。
「この忘八め……!」
「田沼様は源内先生に死んでほしかったのではありませんか?」
これは蔦重(横浜流星)の誤解だが、蔦重は源内の挫折から何を学んだのだろう?
思いを実現する際に立ちはだかる壁。
源内の挫折を教訓してどう乗り越えていくのか?
同時に平賀源内の遺伝子を引き継ぐという意思も。
「耕書堂。俺も伝えてかねぇとなぁ。もらった名と、その意味を」
それにもうひとり、須原屋市兵衛(里見浩太朗)
「平賀源内の本を出し続けることで源内を生かし続ける」
「伝えておかなきゃない。どこにも収まらない男がいたってよ」
人が生きるということは自分の遺伝子を残すことだと思う。
それは子孫ということだけでなく、書物や言葉という形でも。
※追記
この作品、映画を人物のモチーフにしている気がする。
・鳥山検校~「オペラ座の怪人」のファントム
・平賀源内~「アマデウス」のモーツァルト
源内(男装した女性)は松平定信(女性)に敵視され、定信の手先である破落戸に感染させられた梅毒によって、末期は正気を失って亡くなるという展開でした。
Wikiレベルの「史実」では、源内は門人たちと刃傷沙汰に及んだ結果獄死したとなっていますので、本作は史実に忠実と言えるでしょう。
>黒幕・一橋治済が源内を屠ったのは、意次の知恵者だったからか?
>毒手袋事件の真相に迫りそうだったからか?
やはり悲惨な最期でしたが、本作では「史実」として知られる経緯を全面的に政争にからめてきました。
そして、「諸悪の根源」一橋治済が直接の主犯。
無論、源内が一番気の毒なのですが、田沼意次も辛そうでした。
先週折角味方になってくれた松平武元が殺されてしまったため、意次は「嵌められた」状況を拭うことはできないままで、結局現代の研究者たちの間でも家基暗殺の容疑者として治済と並んで見られる結果となってしまいました。
>「この忘八め……!」
>「田沼様は源内先生に死んでほしかったのではありませんか?」
重三郎視点からすればこの台詞は正義感の表現なのですが、その場で無礼討ちにされても当然なほどの暴言。
印象的だったのは意次はこの暴言に対して怒りも反論もしなかったこと。
意次と源内との間の絆は重三郎が窺い知るところを遙かに超えて深いもの。
彼らは「同志」であり、時に「共犯」―たとえば「吉宗公の文書」改竄など―である。
当然、意次は救えるものであれば源内を救いたかったであろうし、ことによると一連の罠の黒幕が治済であることも見当がついていたかもしれません。
しかし、だからと言って自分には何一つ打てる手がない。
意次としては断腸の思いをもって源内を見捨てざるを得なかったのでしょう。
無論、意次は重三郎の言動が「源内は下戸で佩刀は竹光」という状況証拠から源内の無実を信じる正義感から出ていることは十分に理解している。
ところで、須原屋市兵衛は里見浩太朗さんが演じるだけあってよい味を出しています。
駿河屋市右衛門と並んで、重三郎の父親的存在となっているように感じました。
いつもありがとうございます。
>自分には何一つ打てる手がない。
>断腸の思いをもって源内を見捨てざるを得なかった
前回の武元の件といい、意次はなされるがままの劣勢なんですよね。
事態を受けとめるだけで積極的に反撃して戦うことをしていません。
その理由は、意次の権力基盤が弱いからなのでしょうね。
大奥は敵、将軍は全幅の信頼を置いているわけではない、松平武元も亡くなってしまいましたし。
いささか頼りない感じもしますが、敵を見定め反撃の時を虎視眈々とうかがっているという所でしょうか。
>この暴言に対して怒りも反論もしなかったこと
これも意次の真意を読み解く必要がありますよね。
・無力な自分を認めているので反論できなかったのか?
・そんなことは言われなくてもわかっている。町人ごときが関わる問題ではない、と思ったのか?
・蔦重が正義感で突っ走ったら蔦重にも魔の手が及ぶと考えたのか?
意次の心の中は今後もっと語られていくんでしょうね。
先週は、ほぼ源内の退場劇でしたね。
安田顕さんの熱演、お疲れさまでした。
今夜は、SPのようで話が進まないので残念です。
「アマデウス」」は好きな映画で
今はもう見かけることもないレーザーディスクまで買いました。
モーツアルトのイメージを壊しかねない「ぶっ飛んだアマデウス像」でしたよね。
モーツアルト才能に嫉妬して懊悩するサリエリが主人公だと、後で知りました。
8月15日公開の映画「YUKIKAZE」は映画館に行くつもりです。
というのも、大和の沖縄特攻時に義父がユキカゼに
乗艦していたからです。
人命救助を描いているという触れ込みでしたので期待していましたが
キャスティングはされていませんでした。
予告編では「〇〇を呼んでくれ」という叫ぶ人がいるので
存在は有るのでしょうが、そこは行間を読むべきなのでしょうね。
生きて帰ったからこそ、夫が存在するのですが
出発前の両親にあてた遺書を読むと胸に迫るものがあります。
知覧の特攻平和会館に展示されている夥しい遺書と内容は同じですが
身内が書いたものとなると違って見えます。
コウジさんの推しの當真あみも出演していますよ♪
いつもありがとうございます。
安田顕さん、熱演でしたね。
「俺の話は長い」など、安田さんはさまざまな役をこなせる方。
今後もどんな役で、どんな芝居をしてくれるか楽しみですね。
「YUKIKAZE」
あの沈まない駆逐艦「雪風」の物語なんですね。
>身内が書いたものとなると違って見えます。
確かにそうでしょうね。
これらの遺書ももとに物語が作られていくと思うので、内容が楽しみですね。