平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒 「妹よ」~思い込みが激しくて、惚れっぽくて、結果として失恋ばかりで、誰に似てるんだか

2015年03月05日 | 推理・サスペンスドラマ
 妹・美奈子(水崎綾女)を評して、陣川(原田龍二)はこう語る。

「思い込みが激しくて、惚れっぽくて、結果として失恋ばかりで、誰に似てるんだか」

 人間、自分のことって、よくわからないものなんですね。
 なかなか客観的に自分を見られない。

★さて、今回の事件。(以下、ネタバレです)


 ひとつめの真相は次のようなもの。

<人材派遣会社の顧客財産情報を利用して、効率のいい盗みを働く窃盗団。
 この秘密に美奈子が気づき始めたので拉致監禁した。
 ちなみに窃盗団のボスは、派遣会社の掃除のおばさん。
 彼女はシュレッダーされた情報をコンピュータソフトで復元して、顧客情報を入手していた。
 ※この復元ソフトについては、映画『ツーリスト』でも使われていましたね>

 このひとつめの真相だけでもミステリとして十分に面白いのだが、『相棒』はもうひとつの真相を用意した。
 それは……

<人材派遣会社の社長の高柳沙織(魏涼子)の情報漏洩。
 対象の人材が他社にヘッドハンティングされているという情報を親元の会社に漏らして、会社に居づらくさせ、転職に踏み切らせていた>

 前半の電機メーカー山本や探偵・工藤のエピソードは、視聴者の目を真相から逸らすためのミスリードかと思っていましたが、しっかり意味があったんですね。
 やはり事件をふたつ重ね合わせると、ミステリとして厚みが出て来る。

★最後は、陣川の妹・美奈子。
「兄は警視庁イチの刑事」
 この情報をウソだと見抜いている美奈子は優秀な人材スカウトですね。
 しっかり人の真贋を見抜いている。
 社長の高柳沙織の情報漏洩にも気づきましたし、なかなか優秀な女性のようです。
 刑事や探偵には情報の裏を読み取る能力が必要ですが、美奈子は案外、探偵に向いているのかもしれません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする