桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2014・1・9

2014年01月10日 | Weblog
昨日の出来事を朝から順番に書き出すのもつまらないので、今日は眠る寸前から逆に書き出してみようか、なんて気取ってはみたのだけど、実はどうしても眠る前に見た映画のことを書き出したくてたまらないのだ。それは「贖罪 インターナショナル版」(監督・黒沢清)と云う上映時間271分、約4時間半と云う映画で、一昨年WOWOWで五話連続ドラマとして放送された作品を黒沢監督が海外での映画祭用に映画バージョンとして再編集したものだ。去年の暮れにWOWOWで放送されていたのを何気なく録画しておいたのだけど、まさか4時間半の作品だとは思わず、いくら俺が暇だからって娯楽活劇だったらどうか分からないけど、彼の映画には「難解」とか「暗い」とか云う形容詞が被せられることが多いし、録画したまま放置してきたのだ。それなのに今日、母と稲荷寿司とトロロ汁で老老ディナーして帰宅してから録画してあった「闇金ウシジマくん」(山口雅俊監督)を見た後、ハワイに行く間に録画しておきたい番組がいくつかあって容量の問題からこの四時間半の作品はどうせ見ないのだから削除してしまえと思ったのだけと、その前にアバンタイトルだけでも見て雰囲気を知っておこうかと立ったまま見だしたのが確か9時頃だったか?それなのに小泉今日子から始まって蒼井優、小池栄子、安藤サクラ、池脇千鶴と云った女優陣の凄味ある演技に吸いよせられて、途中トイレに行くことも許されず、見終わったのが2時近くだったと云うだからびっくりしてしまう。テレビ用に作られてもこれは圧倒的に映画だった。久し振りにそんな気持にさせられた四時間半。湊かなえ原作の作品は「告白」で懲りて二度と見たくないと思っていたけど、この映画を見た後は撤回。やはり映画は脚本(黒沢清)監督次第だと思ってベッドに吸い込まれた一日だったが、母と老老ランチをする前のこともちょっと面白くて、実は昼に元マドンナのTちゃんと新しい店を開くにあたっての相談に乗って貰おうと六本木に行こうとしていたのだけど、バスの中で寝てしまって「六本木駅前」という車内アナウンスで飛び起きた時に、寝ている間にメガネを外して膝においてあったのか、慌てて飛び下りた時にメガネを落としてしまったらしく、降りた時に呆然。バスは走り去ってしまったし、そのバスが終点から戻って来るとは限らないし、例え次にその席に座った客が運転手にメガネを届けてくれたとしても営業所にそのバスの運転手が戻って来るまではどうしようもないんだしと諦めて、メガネなしでTちゃんと二時間程お喋りしたのだけど、スッピンでいい女に対している時の落ち着きのなさよ。と云うわけでTちゃんと別れた後、営業所に連絡したら届いていると言われたので、飛んで行ったのは云うまでもない。