福田内閣は26日午前、皇居での首相任命式と閣僚の認証式を済ませ、正式に発足した。「閣僚の顔ぶれは横すべり、再任がほとんどで『新内閣』の名に値しない」もので、「安倍お下がり内閣」と揶揄されている。臨時国会の開会中に、二週間も国会を空転させておいて、「臨時国会の開会中だから、あまり大幅な内閣の入れかえはしなかった」というのは、理由にならない。首相自ら「背水の陣内閣」といいながら、新内閣の布陣や首相指名に先立ち署名した自公連立政権の合意をみる限り、これまでの政権の基本路線を一歩も出ようとしない、無反省で緊張感に欠ける内閣である。安倍政権が破たんしたことへの反省を福田政権に求めても多国籍大企業が主導権を握る支配階級そのものが政策的自由度を失っているもとでは、無理な注文である。総選挙による階級闘争を通じて新しい次元での階級妥協を目指すほかない。
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