プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

日銀0・25%利上げ   「金融政策」頼みの家計に及ばない景気

2007-02-22 18:57:17 | 政治経済
日銀が「ゼロ金利」解除から7カ月ぶりに利上げに踏み切った。短期金利(無担保コール翌日物)の誘導目標を年0・25%から0・25%引き上げて年0・5%とするだけで、政府は神経を尖らせている。日銀金融政策決定会合に政府代表として出席した浜野潤審議官は「デフレから脱却するかどうかの正念場で、利上げを急ぐ局面ではない」と、利上げに反対した。浜野審議官は採決前、(1)企業部門の好調さの家計部門への波及の遅れ(2)個人消費の弱さ(3)消費者物価の上昇率が再び下落に転じる可能性――など懸念を列挙。採決後も「日銀は、しっかりと説明責任を果たしていただきたい」と、利上げの理由への不満をにじませた(「毎日新聞」2月21日19時50分配信)。しかし、これほど厚顔無恥な話はない。多国籍大企業の競争力強化に熱中し、国民の家計や中小企業に目を向けたまともな経済政策をとらずに、日銀の「金融政策」頼みにしてきたのは、自公与党・政府自身でなかったのか。 . . . 本文を読む