74年前の1933年2月20日、日本共産党員の作家・小林多喜二が築地警察署で虐殺された。多喜二と同じ警察署内での虐殺は80人、拷問による獄死が114人、病気による獄死は1503人にのぼる。多喜二虐殺時の主犯格は警視庁特高部長・安倍源基、その配下で、虐殺に直接手を下したのが毛利基特高課長、中川成夫、山県為三両警部らである。戦前でも、拷問は禁止されており、虐殺に関与した特高警察官は殺人罪により「死刑又は無期懲役」で罰せられて当然であった。ところが、昭和天皇は、虐殺の主犯格である安倍、配下の毛利、中川、山県らに叙勲を与え、新聞は「赤禍撲滅の勇士へ叙勲・賜杯の御沙汰」と報じたのである。重大なことは彼らが戦後も今日まで、なんら罪に問われることなくきており、政府は、拷問の事実を認めず、「答弁いたしたくない」(76年当時の稲葉法相)との態度で、これが今に至るまで引き継がれていることである。
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