季節はずれのインテルメッツォ(続)

音楽、文学、絵画、スポーツ、シェパード等々についての雑記帖。

もう一枚

2013年11月17日 | その他
上から見た景色。もっとも僕は見たことがない。

台所で料理しながらこの緑色が見える。そうだ、煮えるまで散歩しよう、そうしてすっかり忘れてほっつき歩き、何度鍋を焦がしたことか。大家のボイトラーさんが「あなたのために新品のコンロをしつらえていたのですよ・・」と焦げだらけのキッチンを見てあきれていた。親切なお婆さんだった。

使い物にならなくなった鍋がうず高く積まれて、レッスンの帰りは中央駅近くで新しい鍋を買って帰るのがお決まりだった。僕がうっかりものなのではない。きっと景色が美しすぎたのだ。

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
名文 (やまかた)
2014-02-12 06:02:10
景色も美しいが文章も美しい名文ですね!
とりわけ最後の一文が大変気に入ってしまいました。
返信する

コメントを投稿