季節はずれのインテルメッツォ(続)

音楽、文学、絵画、スポーツ、シェパード等々についての雑記帖。

神奈川県立音楽堂再

2014年08月24日 | 音楽
県立音楽堂で生徒たちに弾かせることがようやく実現した。

小音楽会という芸の無いタイトルで延々、聴き手には大変だったと思う。僕も聴き手だったから大変さは共有できる。

常に聴き慣れている生徒たちの音だから余計にホールの優秀さが判る。一番後の席からだと奏者は当然遠く遠くに見えるが、音は実に近く聞こえる。

ギリシャの劇場では舞台でパラフィン紙を丸める音が最後列まで聞こえるそうだ。このホールで弾いたり(僕も少し弾いてみた)聴いたりするとそれを思い出す。

一言で言えばここでは弾き手の技倆が露骨に判る。誤魔化せない代わりに細かいニュアンスなど、自分が正直に実現したものだけは伝わりやすい。

惜しむらくはピアノが良くない。楽器自体もだが、調整にも不満が残った。これはしかしホールのせいではなく、どこのホールでも感じることだ。

仕方が無い。せめてもっと柔らかいハンマーと、音の出かたが遅かったらと思う。だがこれも他の弾き手が判らない限り叶わぬ願いだ。(音の出方に関しては調律代を倹約しなければ良いだけなのだが)

昔僕が何回か弾いた頃の楽器は、それはそれは美しかった。スタインウェイといえば美味しい焼きイモのようにホッコリした感触が耳にも身体にも伝わった。

焼きイモも焼きイモ屋に訊いたら、芋の好みは近ごろではホッコリよりもベッタリ甘いものに変化したらしいが。13里焼(栗より旨い・9里4里旨い)なんて通じないらしい。

仮に日本中のホールがここと同じような音響で、コンクールでも開いてごらん、入賞者の顔触れがまったく変わるだろうよ。

コメント (2)
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若手

2014年08月03日 | その他
ワールドカップで改めて知ったけれど、
殆どのチームの主力が22、3歳なのである。

一方日本はと言えば、相変わらず24、5歳の若手?が4年後は自分たちが、と決意表明する。

世界にはもちろんベテラン主体のチームもある。しかしそうした国々でも「若手」が出てきた時はどんな場合でも確固とした性格を持っている。

ちょいと抽象的すぎるね。それらの国々の若手は少なくともサッカーの舞台では、僕は若手です。よろしくお願いします。いっぱい吸収させて頂きます。なんて態度を示すことが無い。

日本の特徴をひとつ挙げるとするならば僕は上記のようなことがらを挙げる。

何故なのか?思い当たることを幾つも列挙してみたら面白いかも知れない。

以前書いたネオテニー(日本人の脳は完全に成熟するのがアフリカやヨーロッパ人種に比して数年遅い)と関係するのか。

でも困ったことに日本はことサッカーに関しては若年世代ではいつも「強豪」なのである。

フームと思った人は色々考えを巡らせてみたらどうだろうか。サッカー関係者もそこらへんを含めた観察が必要なのではあるまいか。

もっと踏み込めば、教育関係者にも示唆に富んだテーマだろう。教育心理だの教育原理だのを詰め込むよりよっぽど真剣に学習するだろうし、ためになるように思うが。
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