季節はずれのインテルメッツォ(続)

音楽、文学、絵画、スポーツ、シェパード等々についての雑記帖。

ヴァイオリニストのピアノ演奏

2020年06月20日 | 音楽
https://youtu.be/bVfVbr_1j2Y
昔のピアノ演奏、名人を紹介したのだが、今日はクライスラーのピアノ演奏を聴いて貰いたい。

言わずと知れた大ヴァイオリニストだがピアノ演奏も達者であった。もっともそれはクライスラーだけに留まらない。チェロのカザルスは平均律を一曲弾くところから日課を始めたそうである。
(カザルスのピアノ演奏は残念ながら残っていないようだが、彼が所有していたピアノは日本にある)

クライスラーの演奏を聴いて戴ければ直ぐにこのピアノ演奏は並大抵の腕前ではないと了解できると思う。

冒頭部のルバートひとつとっても楽器を自在に操らなければ出来るはずがない。

音も美しい。というよりも、そもそも美しくなければルバートは単なる酔漢のくだ巻き、千鳥足に過ぎないではないか。
 
ここでも僕はこれ以上言葉を弄することを遠慮しよう。



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ヨゼフ・レヴィーン

2020年06月19日 | 音楽
https://youtu.be/5D6VrcW4Sgw

ヨゼフ・レヴィーン。この人は知る人が多いかもしれない。

ラフマニノフと同時期に学び彼よりも評価されていたのだという。実際に大変高度な技量を持っている。

フリードマンと比べて抑制された演奏はラフマニノフと同時期に学んだことを納得するに足りる。

多言は無用だろう。

もっともラフマニノフについて「下手だよね」という書き込みを見たことがあるからこの様な派手さの無いパフォーマンスは誤解されてしまうかもしれない。
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フリードマン

2020年06月16日 | 音楽
https://youtu.be/E6cZU5IcuGg
この人はだいぶ前にショパンのマズルカを聴いて感心した。この録音はリストのラ・カンパネラをブゾーニがなお編曲したものだ。

こうした曲に僕は関心を持っているわけではないのだが、昨今の「公式見解」すなわち現代の名人芸は未だかつてない領域に達したという意見に対しちょっとからかってみたいのだ。

ここでは目も覚める技巧と美しい音が同時にある。乱雑な音、つぶれた音はどこを探しても無いではないか。

ただ速く強く弾くのは僕が早口言葉でまくし立てるのと何ら変わりはないのである。

この演奏家のようなのは決して珍しくなかったようである。前の記事にも書いたが、それらの名手は何故ほぼ忘れられたのだろうか?

それを知るには他の曲、所謂技巧派的な曲ではないものを是非聴いてみたいと思う。
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知る人もなくなったピアニスト

2020年06月15日 | 音楽
https://youtu.be/x4GQq7H527M

数日前偶然に知ったピアニストである。
しかし録音当時こうして録音されたということはそれだけでも評価されていたのだろう。

YouTubeは何と有り難いアイテムだろうか。

聴いてみて貰いたい。地に足がついた演奏である。
何より音が美しい。この時代、音が美しくないのはピアニストと見做されるはずもなかっただろうから当然だと言える。

この録音のおかげでひとしきり大昔のピアニストの録音を聴いた。

改めて途方もない腕前の人達が大勢いたことを再認識した。

昨今の主張、すなわち現代の名人芸は昔とは比較にならぬほど高度になっているというのが消し飛ぶような鮮やかさなのである。

ここで紹介しているピアニストは所謂名人として謳われた人ではないのだろう。しかし確かな手応えを楽器、恐らくはベヒシュタイン、から得ているのは実によく分かる。

これら忘れ去られたピアニストはその技術をもってしても何故忘却の彼方に去ったのだろう?ブゾーニやゴドフスキーは今なお語られているのに。

偶然とばかりは言えないのかも知れない。
しかしそれ以上は僕の憶測の域をでないのである。

しばらく今から百年ほど前の名人を紹介してみよう。

現代の名人達の目に留まってくれたらと願う。
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