ピアノの音色に関して。
立ち上がりが早い音がある。昔の楽器はおしなべてそうだ。
スタインウェイに代表される音は立ち上がりが早いとは言えない。
しかし立ち上がりが早い音の楽器も、メカニックとして音の出は遅く調整する。
音質としての立ち上がりの早さと音の出の早さの区別が曖昧なままの人が多いのは問題だ。
立ち上がりが早い音がある。昔の楽器はおしなべてそうだ。
スタインウェイに代表される音は立ち上がりが早いとは言えない。
しかし立ち上がりが早い音の楽器も、メカニックとして音の出は遅く調整する。
音質としての立ち上がりの早さと音の出の早さの区別が曖昧なままの人が多いのは問題だ。
「立ち上がりが早い/早くない」とはどういうことなのか詳しく教えて頂けるでしょうか?
実際に音を聴ければ一番良いのですが…
お久しぶりです。
ピアノの音といっても、コルトーが使用したプレイエルとフィッシャーが使用したスタインウェイでは、全く違う音ですね。
プレイエルやベヒシュタインのような、所謂明るい、透明感がある音を立ち上がりが早い、スタインウェイのような、透明感よりは重厚な音を立ち上がりが遅いと言ったのです。
人の声でも鈴のようなと形容される声と、くぐもり声を含む暗めの声とがありますね。こんな例でも良いかもしれません。
因みに戦前のピアノは、ベヒシュタインたちに代表される音色がほとんどで、スタインウェイの音がむしろ例外でした。あの手のピアノを弾くには並外れた筋力が求められたからでしょう。
他方、発音の早い、遅いは次のように理解して下さい。
忘れ物を急に思い出したらあッと声が出る。これは腹の底から出た声ではないのは誰でも納得します。この手の声を発音が早いと言ったのです。
ピアノのアフタータッチまでの様々な機構上の仕組みは僕も全く分からないのです。
確かに言えるのは、感じた情動が指先を経てアフタータッチに到達するまでには、一種の螺旋状の(波状と言った方が良いかもしれない)動きが内在します。沈んで行く鍵盤は弾き手のその動きに連動してくれないと困る。
発音は早過ぎるより、まだ遅い方が良いのですが、遅すぎると当然弾きにくくなります。
そのようなことをあくまで感覚的にしか、弾き手は調律師に伝えられない。それはもどかしいけれど、弾き手が訴えている意味をこれまた感覚的に了解する調律師を求めているわけです。
そしてそうした人は実に実に少ない。これが僕の実感で、それを書こうとしたのですが、集中力が続かず、アフォリズム風になってしまったのでした。
これも分かりづらいかも知れませんその際は再度質問をお願いします。
半分くらいわかったつもりです。
本当に奥深い微細な感覚の世界ですね。
まったく見当外れかもしれませんが、
極端な例で、たとえばピアノの前身のフォルテピアノの音はピアノの音よりも立ち上がりが非常に早い、あっているでしょうか??
先日、息子の練習に2台ピアノが必要で、
テアターの練習用ピアノを使わせてもらったときに
YAMAHAとBOSTONで調律も狂っていたのですが、とても対照的でした。
余談ですが、BOSTONの音はこもっていてどうにも音に変化が表れにくいのに対してYAMAHAはやけに明るくきゃんきゃん鳴る音で困ったもの、と思いきや、そのYAMAHAはタッチによって面白いほどに音色が変わり、同じピアノを弾いているとは思えないほどでした。コントロールが非常に難しいですが、とてもよい練習になったようです。
しまいには、帰ってきて家のピアノを弾くと、「どう弾いてもきれいに聞こえるからイヤだ」と言いだしました。
同じメーカーでも本当に色々なピアノがありますね。