パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

想定未来の話ですが

2008-10-30 22:26:47 | Weblog
 麻生首相は、「政局(選挙)より政策」と言っているようだが、これは、一見正論のように見えて、必ずしも、そうでもない。

 「正論」のヤバいところは、自分で「正論」だと思ってしまうところにある。そうなると、にっちもさっちもイエイということになりかねない。

 しかし、まあ、高速道路、「一回」、1000円というのはなんじゃらほいだ。

 なんだい、「一回」とは。どこに行くにしろ、行って降りて、また乗って帰ってくるわけだから、実際は「二回」だろう。

 まあ、これは揚げ足取りとしても、3年間の期限付き割り引きということだが、3年後には元に戻すのか? だとすると、路線によっては10倍以上の値上げということになる。

 元通りにするというのではなく、ぐんと圧縮したとしても、おそらく3、4倍の値上げということになるだろう。

 到底、まともに考えたとは思えない案だが、「結果的には値下げとなります」。

 これが役人の発想なのだ。

 というのは、もう十数年以上前のことになるが、最初に消費税3%が導入された時のことだが、月光を郵便局に持ち込み、書籍小包の代金を料金別納で払おうと思い、3%を上乗せした金額を窓口に差し出すと、局員が「足りない」という。局員が言うには、5%上がったと言うのだ。

 「え? 消費税は3%でしょ」と言うと、200gまでは5%だが、200g以上500g以下の書籍の場合は4%、500g以上1kg以下の書籍の場合は3%、1kg以上2kg以下は2%として、トータルで3%とした、というのだ。

 具体的な数字はよく覚えていないが、要するに、役人どもは、もっとも利用者の多い範囲を狙って5%の違法消費税率をかけたのだ。なんという姑息なやり方なのだろう。

 いや、それとも、「トータルで3%だから問題なし」という理屈を当然と思っているのかもしれない。実際、その可能性が高い。

 1万円の通行料を1000円に値下げした後、その期限が切れたら、たとえば5000円に値上げして、「1万円を半額に致しました」と言うのも、同じ発想だ。

 これを、本気で、「値下げ」だと思っているのだ。

 とまあ、これは、あるとしたら3年後の話なんだけれど。